日本初の金星探査機あかつき。残念ながら、2010年12月にメインエンジンが故障し、軌道投入に失敗してしまいましたが、執念の再投入が再び、日本中の注目を集めています。
あかつきに搭載されたカメラのうち、中間赤外カメラ(LIR)(10μm)の開発に携わった北海道大学の研究者、福原哲哉さんに密着したドキュメンタリー映像を、北大CoSTEP音声・映像実習が制作していました。
【2011年3月制作】
「あかつき 未来へ~金星探査機に挑む若き科学者~」(13:48)
ディレクター:石井伸彦(当時北大工学研究院修士1年・CoSTEP6期生)
http://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/costep/contents/article/448/
当時の映像でも、悩みや葛藤のさなかにありながら「6年後の軌道修正を決して諦めない」と、福原哲哉さんは力強く語っていました。
この間、太陽のまわりを9周して金星に再接近する機会を伺っていましたが、当初の予定より1年早く、2015年12月7日に一度きりのラストチャンスが巡ってきました。そして計画通り、日本の探査機として初めて、地球以外の惑星周回軌道投入に成功したとみられています。もしうまく観測できれば、エンジントラブルに見舞われながら小惑星のちりを地球に持ち帰った探査機「はやぶさ」以来の快挙です。
今見ても、当時の緊迫した様子や、宇宙用カメラ開発にかける熱い思いが伝わってくる貴重な映像記録になっています。ぜひご覧ください。