ふだんはおもに学部の講義が行なわれる高等教育推進機構の大講堂前に、大きな「箱」が設置されていました。そばには北海道大学公認サークル「劇団しろちゃん」の学祭公演の看板が。部屋の中に入ってみると、いつもの大講堂とはとても思えない立派な舞台ができあがっていました。
(会場前の大きな「箱」。劇団員たちの大事なものが入っているのだそうです。「借金地獄」・・・て?!)
今回の演目は「ジョゼフ・コーネルの/箱にまつわる/奇妙な冒険」。自分の世界を「箱」に収め続けた20世紀初頭の芸術家、ジョゼフ・コーネルをモデルとした物語です。それで会場前に大きな箱が置いてあったんですね。脚本・演出は、劇団員の中村基司さん(獣医学部2年)。脚本だけでなく、映像、音響、照明、舞台装置、衣装、小道具、宣伝美術にいたるまで、すべて劇団員の手作りです。
(公演後、休む間もなく会場整備。毎回こうして掃除や舞台の整備をするのだそうです。)
(オペレーター席。真ん中の男性が、今回の脚本・演出を担当した中村基司さん。次の公演に向けて指示を出します。)
(音響席。ここから、舞台上の全ての音が生み出されます。)
主演の金丸光さん(工学部2年)と東千智さん(藤女子大2年)は、「学祭公演はふだん演劇を観ない人にも気軽に演劇に触れてもらえる好機です。これを機に、しろちゃんの他の公演にも興味を持ってもらえたらうれしいです。」
(左:主演の金丸光さん。伝統的に学部2年生がしろちゃんを牽引するのだそうで、意気込みもひとしおです。/右:準主演で語り部役の東千智さん。舞台を降りると控え目な彼女ですが、板の上ではよく通る美しい声の持ち主です。)
また、今回の公演の制作トップを務める稲葉春樹さん(工学部2年)は、第1回目の公演を終えた直後にこう語ってくれました。
「しろちゃんは総勢100名を超える大所帯です。公演回数を重ねるごとに完成度を上げていくために、メンバーどうしのコミュニケーションが欠かせません。」
計算しつくされた脚本と舞台演出に観客は圧倒され見入っていたのですが、まだ改善の余地がある、と足早に反省会に向かっていきました。
(制作トップの稲葉春樹さん。総勢100名を超える大所帯をまとめる調整役をつとめています。
会場の外ではお茶目な彼も、公演中、舞台を見つめる眼差しは真剣です。)
「劇団しろちゃん」の学祭公演はあと3回。明日、6/4(金)の11時、15時、19時開演です。今日よりも明日のほうがさらに完成度が上がっているはずです!ぜひ、学生の本気の舞台をのぞきに行ってみてください。
(役者の皆さん。手で表現しているのは、もちろん・・・)
*会場:高等教育推進機構 大講堂
*当日チケット:500円。
会場前で買えますが、メインストリートで配っているチラシをお持ちの方は300円で観劇できます。
*開演15分前から短編劇がありますので、お早めに会場へ。ちなみにこの短編劇は毎公演ごとに違うそうですよ。
(この看板が目印です。)
(メインストリートでこの先生を探してください。彼からチラシをもらうと、チケット代500円が300円になります!)