地球規模の環境問題をテーマに研究を行っている環境科学院。北大祭では、環境に関する研究成果をまとめたポスターや実験を楽しめるイベントを開催しています。幅広いテーマが並ぶ中、「深海底に落ちていた化石を拾ってみよう」というコーナーが目に留まったので、お話を聞いてみました。
ここで拾う化石とは恐竜やアンモナイトではなく、深い海底に堆積する有孔虫という原生生物の殻です。肉眼でかろうじて見えるほどの小さな殻を、顕微鏡を使って一つずつ拾い上げます。やってみると、とても難しい!
(今回探す有孔虫の殻は、赤道直下の海で採集されました。)
(顕微鏡をのぞき込み、いざ化石探し!)
(砂粒のように見える有孔虫の殻。たくさんの種類があり、ひとつずつより分けていきます。)
研究では、有孔虫を種類ごとに数えるという気の遠くなるような地道な作業をしているそうです。しかし、一体何のために?櫻井弘道さん(環境科学院修士2年)がその理由を説明してくれました。「有孔虫の殻を調べることで、昔の海中の温度や酸素の濃度が分かります。そして過去の環境を知ることは、将来の気候変動の予測に繋がります。」
(左から助教の入野智久さん、修士二年の櫻井弘道さん、博士三年の鈴木健太さん。有孔虫について分かりやすく説明してくれました。)
環境科学院のイベントは2日から3日まで。櫻井さんにPRをお願いしたところ「入口が分かりづらいのですが、環境のことを楽しく学べます!おみやげも用意していますので、ぜひ来てくださいね!」と応えてくれました。
【神田いずみ・CoSTEP本科生/文学研究科修士1年】