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「差」を語り合う、真っ黒な茶室

6月の初め頃から高等教育推進機構のフキが茂る中庭に、突如として謎の黒い建物が現れました。

一体何をするところなのでしょう…

【佐藤丈生・CoSTEP本科生/理学部3年】

実はこれ、茶室なんです。

その名も「差室」。Hokkaido サマー・インスティテュートという他大学や海外の学生も履修可能な北大の夏季プログラムの一環で彫刻家の阿部乳坊さんによって建てられました。7月から、研究者の方と一般の方がお互いの「差」について語り合う「差の湯の会」というイベントに使用されていて、「差室」という名前もそこから取られています。

8月2日から一般公開されるのですが、今回は特別に潜入してきました!

期待に胸を膨らませ、中庭への扉を開けると、目の前に差室へと続く通路が現れました。

(ウッドチップが敷かれた通路。周りを囲ってある木は北大の木が使われている。)

通路にはウッドチップが敷いてあったり、通路の手前には手水鉢が置かれていたりして入る前からお茶室の空気感が伝わってきます。

それではいよいよ差室の中へ。狭い入口をくぐると…

(訪れたときはちょうど白いポプラの綿毛が舞う時期だったので、テープでこまめに取ってメンテナンスをされていました。真っ黒な環境を維持するのも大変です。)

差室の中は、座布団、床、天井…すべてが黒、黒、黒。「真っ黒な室内ってどんな感じなんだろう」と期待半分不安半分で入ってみましたが、全体が黒で覆われていることで統一感があり目がちらつくこともなく、長い時間でも落ち着いた気持ちで過ごせそうな空間でした。

人工的な明かりは天井についているライト一つしかありませんが、壁の上の方に小さな丸い穴が空いていてそこから光が差し込んでくるようになっています。

室内には大きな長方形の窓があいていて、座布団に座ると差室の外に広がる中庭の景色が見えるようになっていました。

しかしこの景色、全く窓を通してみている感覚がありません。

実はこの窓には、周りにある環境を景観の一部として取り込む「借景」という技法が使われています。この効果によって外の風景をそのまま写真として切り取られたような、こちら側に対して迫りかけてくる印象が借景にはありました。生い茂るフキの迫力も相まって、中庭なのに本当の森の中にいるように錯覚させられます。

現代的な建物である高等教育推進機構に囲まれた、黒い和の茶室。いや、差室。

皆さんもぜひその目で確かめてみてはいかがでしょうか?

【差室一般開放】 8月2日(木),3日(金) 10:00~18:00(予約不要)

【場所】 北海道大学高等教育推進機構 中庭(北海道札幌市北区北17条西8丁目)地下鉄南北線北18条駅下車 徒歩10分

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「差の湯の会」について詳しくは以下の公式サイトをご参照ください。

差の湯の会2018

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Update

2018.07.31

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