北大の文系4学部合同による「文系祭(https://hokudaisai.com/event/kakusai/let.php)」。文学部・教育学部・法学部・経済学部の4学部合同開催ではありますが、簡単に「文系」とひとくくりにはできません。学部・専攻によって研究内容はさまざまです。
文系祭は「北大の文系4学部の魅力を広く伝え、文系学生に活躍の場を提供する」ことを目的に開催されています。今年は、文系4学部に関連する教員の講義や、各サークル・研究会の展示などが催されていました。
その中の展示の一つである、「認知心理学研究室 実験体験」の様子をご紹介します。
「認知心理学研究室 実験体験」は、北大大学院文学研究院 河原純一郎先生の研究室による「心理実験の被験者募集」企画です。大学一般公開などのオープンな行事にあわせて被験者募集をすることで、幅広い年齢層の方々に実験の協力を得ることができているそうです。ゼミの学部生・院生のみなさんで協力し、実験を実施しています。研究室の主宰である、河原先生に直接お話を伺うことができました。
「北大祭でこのように被験者募集をするのは2回目。昨年は屋外で実施し、被験者が150名にのぼりました。屋外では目に留まりやすいからか、気軽に参加してくれるようです。今回は天候や外部の音を考慮し屋内での実施としましたが、それでも2日間ですでに100名ほどの協力を得ています」とお話しくださいました。実験の手続きは大学祭でも通常通りです。もちろん、被験者体験された方々からの研究使用許可を得た上で、研究データとして扱います。
受付の学生さんたちは、被験者体験に関心を持っていただいた来場者へ、実験の説明などを丁寧に行います。実験内容は動画を扱ったもので、印象を答えたり、判断力を問うものになります。この実験の目的は、学生さんたちが実験終了後に被験者へしっかり説明します。
学生さんに、被験者募集で大変なことはありませんか、と伺いました。文学部4年の吉田さんは「マスクに関わる実験を行っているため、コロナ全盛期よりマスクの使用率が下がったことで、対象者を集めにくくなってしまいました」とのことでした。文学部3年の升田さんは「私は実験を行うのが初めてです。普段の被験者さんにはリピーターがいて、緊張も少ないのですが、北大祭では一般の方が多く、お互い初めてでドキドキです」とのこと。
研究の入り口に立つ、学生さん。フレッシュな感想を聞くことができました。
北大祭は、学生や教員にとって、研究の場でもあるようです。その一端を知ることができました。