北海道大学博物館裏にある理学部。
その1階エントランスで開催されていた「理学祭 高分子展」にお邪魔しました(北大祭で「高分子展」を開催 – 北海道大学 理学部 生物科学科 高分子機能学)。

「高分子」と聞くと、なんだか専門的で馴染みがないように感じますが、実は私たちの身の回りの様々なところで高分子は活躍しているそうです。なんと、ビニール袋や生き物の身体、そして私たちが毎日食べている食べ物も「高分子」なのだそう。
そんな身近でありながら奥深い「高分子」を体験しながら学べるように、ポスターによる研究紹介の他、スライム作りや巨大シャボン玉実験、ゲル衝撃吸収実験などが行われていました。
なかでもひときわ目を引くのが「巨大シャボン玉」です。大人気で行列ができていました。

普通のシャボン玉と違い、人がすっぽり入れるほどのシャボン玉を作ることができます。シャボン玉の成分に「高分子」を混ぜることで、シャボン玉の膜が丈夫になり、大きい膜を作れるようになるそうです。
巨大シャボン玉の横にはスライムづくり体験コーナーがあり、こちらも行列ができていました。

スライムは、PVA(ポリビニルアルコール)という、長~くつながった分子の鎖、すなわち「高分子」がホウ砂の成分でさらに網目状につながり、水が閉じ込められることによってできます(高分子の性質を探る ~スライムを作って、高分子の性質を知ろう!~|おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)|国立大学56工学系学部HP)。
スライムのように、内部に液体を含んだ「高分子」をゲルと呼びます。ゲルは、その構成成分をカスタマイズすることで、さまざまな機能を持たせることができます。
たとえば、衝撃吸収能力を劇的に向上させた例がこちら。2階から落としたスーパーボールが、全く弾みません。
「高分子」の不思議や魅力を体験できる「高分子展」。
毎年開催されているこの「高分子展」は、理学部生物科学科高分子機能学コースの学生が実演を行っています。来年もきっと新しい発見と驚きが待っています。皆さんもぜひ足をお運びください。
注・参考文献
1.北大祭で「高分子展」を開催 – 北海道大学 理学部 生物科学科 高分子機能学, https://life.sci.hokudai.ac.jp/mf/event/20740(最終閲覧日:2025年6月29日)
2.高分子の性質を探る ~スライムを作って、高分子の性質を知ろう!~|おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)|国立大学56工学系学部HP, https://www.mirai-kougaku.jp/laboratory/pages/191108_02.php(最終閲覧日:2025年6月29日)