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#65 細胞からみる「食肉」の世界

高級レストランのメニューからコンビニのお弁当まで、私たちの日々の食卓には様々な形のお肉が登場します。スーパーでお肉を買おうとすれば、何の肉か、どこの部位か、グラムあたりの値段や産地が分かるようになっています。しかし、表示されている情報ではなく、お肉そのものについて私たちはどれくらいのことを知っているのでしょうか。大学で食肉に関する研究、講義をされている西邑隆徳さん(農学研究院教授)にお話をうかがいました。

【平山悟史・生命科学院博士後期課程2年・2015年度CoSTEP受講生】

誰もが知っているように、お肉は動物の体の一部です。正確に言うと骨格筋ですが、動物の体の一部ということは細胞からできています。骨格筋の主な構成要素は筋細胞から形成される筋組織です。しかし、それだけでは動物の骨格筋にはなりません。動物が活動するためには、脳からの命令を伝える神経組織、栄養を運ぶ血管組織、エネルギーを蓄える脂肪組織、そして組織を作るために細胞同士をくっつける結合組織がなければならないのです。単にお肉を食べるといっても、私たちは自分達の体内に動物のたくさんの組織を取り込んでいるということです。

ではこれらの組織はどのようにして集まってお肉になっているのでしょうか?西邑先生はお肉の形態形成について細胞間コミュニケーションという観点から研究されています。

細胞は常に周囲と膨大な化学物質をやり取りしています。その中から筋細胞と脂肪細胞の増殖や分化に関係している物質を発見すれば、赤味と脂肪の発達をコントロールすることができるようになります。この研究は畜産業の発展だけではなく人体にも応用可能で、病気の治療や予防法の開発に貢献できると考えられています。

取材で伺った西邑さんの研究室には、牛の形をしたペン差しや、ネコとまったりすることが趣味な西邑先生らしいネコの写真が貼ってあることが印象的でした。

さらに詳しく知りたい方は、西邑さんをゲストにお迎えするサイエンス・カフェへどうぞお越しください。CoSTEP本科対話の場の創造実習メンバーである池晃祐、三浦ちはや、石宮聡美、平山悟史で企画し、松尾知晃がチラシのデザインを担当したカフェです。食肉に関する最新の研究成果、そして肉を研究対象としている研究者の「食肉観」についてもお話していただけると思います。

 第 85 回 サイエンス・カフェ札幌

「ラベルのない肉‐細胞から見る食肉‐」

日 時:12月日6(日)14:00~15:30(開場13:30)

場 所:紀伊國屋書店札幌本店1階 インナーガーデン

ゲスト:西邑 隆徳さん(北海道大学大学院農学研究院教授)

参加費:無料

主 催:北海道大学CoSTEP

※コーヒー等の飲み物は、2階のコーヒーショップ(スターバックス)でお買い求めいただけます。暖かい服装でおこしください。

Information

Update

2015.12.03

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