前編では金子沙永先生の研究内容について紹介しましたが、後編では金子先生の子ども時代の話や、現在の趣味についての話を伺いました。金子沙永先生の研究者ではない一面に迫ります。高校生の時の勉強方法についても紹介します。まだ学びたいことが定まっていない人からゲーム好きな人まで多くの人におすすめの記事になっています。
【酒栄あさひ・文学部1年/米本千佐子・総合理系1年】
金子先生の子どもの頃のエピソードを教えていただけますか?
私は子どものときから探偵小説が好きで、シャーロックホームズとかポアロとか、そういうのばかり読んでいました。探偵への憧れもあって法律家になりたくて法学部を目指していたのですが、憲法とか刑法とか民法とかの大学の授業にちょっと興味が持てなかったんですよね。
私が大学1年生か2年生のときにロースクールの制度が始まって、もし大学4年生になってもまだ法律家になりたかったら卒業してからロースクールに行けばいいと思って、色々迷いましたが授業が一番面白かった心理学系の学科に進学しました。でも、卒業する頃にはもうロースクールに行こうみたいな気持ちはなかったので、結局そのままです。
初めから錯視の研究をしようと考えていたわけではないのですね。東京大学卒ということですけど、高校生の時はどのように勉強していましたか?
高校生のときはすごく勉強していました。
朝5時ぐらいに起きて、国語系が苦手だったので古文とか漢文のドリルをやってから学校に行っていました。誰もいない教室で勉強するのが好きだったので、朝早く行って赤本とかを解いていましたね。そのほかには自分で作った地理の単語帳とか地図を電車の中で見ていました。
今思うと本当に良く勉強していました。そのときは別に苦に思っていなかったです。
勉強はできたんですよ(笑)ずっとA判定だったし数学と英語がすごく得意でした。英語と数学できると大学入試では結構強いんですよね。
英語が得意ということは、留学されていたんですか?
私は横浜市生まれ、川崎市育ちの100%神奈川県民で、パスポートも大人になるまで持っていなかったので、留学はしたことがなかったです。シャーロックホームズにすごく憧れていたので、英語を話せるようになりたいと思って自分で勉強していました。
ラジオ英会話とかあるでしょう?それを毎日やっていたし、映画が好きだったので、ビデオを借りてきて、いろいろな映画を見ていました。テレビで好きな映画を流しながら、音をカセットテープに録音して、それを数学の宿題とかをやりながらずっとループ再生していました。知らない単語があったら調べたりしながら、暗記できるまでかけていましたね。映画以外にもCDを借りてきて好きな音楽を聴いたりしていました。CDの歌詞カードをコピーして知らない単語あったら辞書で調べたりもしましたよ。そんな感じで英語を勉強していました。
休日はどんな風に過ごしていますか?映画の話が出てきましたけど、休日は映画をよく見ますか?
朝起きて、ご飯を食べて、洗濯機を回して、オンラインジムでトレーニングをして、スーパーに買い物に行って、家に帰ってきてご飯作って…。その後は一日中、映画とかYouTubeでやっている海外のテレビ番組を見ています。昔のイギリスのテレビ番組もよく見ていますね。一番好きな映画は「アパートの鍵貸します」です。
マンガやアニメは見ますか?
子どものときは、マンガはあまり読んだらよくないみたいな風潮があって、禁止じゃなかったけどあまり読まなかったですね。でもテレビでアルプスの少女ハイジを見ていましたよ(今はアニメは見ません、マンガもごく稀に話題のものを読むくらいです)。
あと、小学生のときにポケモンを見ていてぎっくり腰になりました(笑)今でも覚えていますが、学校から帰ってきて、ランドセルを背負ったままリビングでポケモンを見ていたときに、母に「ランドセルおいてきなさいよ」みたいなこと言われて、「はーい」って立ち上がった瞬間に「うっ!」てなって痛すぎて泣いて倒れてしまいました。最初何が起きたかわかんなかったのですが、病院にいったらぎっくり腰ですねって言われて…。それ以来、腰が弱くて、「すみません、ぎっくり腰で今日研究室いけません」ということもありました。幸いにも北海道に来てからまだ一回もなってないですね。
パソコンにヨッシーのシールが貼ってありますね。ゲームはよくしますか?
実はゲーム好きなんですよ。
昔のゲームを最近久しぶりにやって、何のヒントもなく隠し通路があるのをまだ覚えていて…。私の脳の貴重なリソースがどうでもいい情報、この面のこのマスの横から3マス目に隠し通路があるとか、覚えています。そんなことをまだ私の脳が覚えているんだと思って、ちょっと脳の不思議を感じました。
子どもの時はゲームをしちゃ駄目って言われたのでやっていなかった(隠れて家の外でやっていましたが)のですが、大学生のときは、ずっとスーパーファミコンで遊んでいました。親がゲーム好きで子どものときに許されなかったスーパーファミコンが押し入れの物置の隅っこにあるのに気づいて、「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」とか、すごい必死に遊んでいました。
スーパーファミコンのソフトはリサイクルショップに行くと安く売っているので、それを買ってきて、動くかなと思いながらソフトをセットして「ついた!」ってなります。ドンキーコングとかをやって、21世紀の今、スーパーファミコンを必死に遊んでいるのは私くらいかなーみたいな。最近は、ゼルダの伝説の最新作をプレイしています。今はちょっとアイテム集めたりしていますね(笑)
前職は東北大学だったのですが、「教授マリオカート大会」という工学部の先生がマリオカートをする大会がありました。北大にもそういうのがあったら楽しいなと思います。実際の運動会だったら、年齢のことや場所のことなどもあって大変そうですよね。でもみんなで集まる必要もないオンラインプレーだったら、文学部から〇〇先生参戦とか、医学部からは△△先生参戦みたいな感じで、みんなで応援したり、プレイできたらおもしろいんじゃないかって思います。そしたらやっぱり若い人が勝つのかな?
本当にやったら怒られるかもしれないけど、ビール飲みながら、文学部の金子に5000円みたいにふざけたりして(笑) そういうのをやっていますよって宣伝したら、「なにバカなことやってんだ!」って怒られるかもしれないけど、大学ってなんか楽しそうだなって、みんなが思うかもしれないですよね。
インタビューを終えて
金子先生はとても気さくな方で拙いインタビューにも丁寧に答えてくださいました。大学の先生って、研究をずっとしていて怖そうというイメージがありましたが、金子先生がゲーム好きというお話を伺って親近感を感じました。長時間インタビューに応じてくださり、ありがとうございました!
この記事は、中山賢太郎さん(総合理系1年)、森田陽久さん(工学部1年)、片岡亮登さん(総合文系1年)、酒栄あさひさん(文学部1年)、米本千佐子さん(総合理系1年)が、一般教育演習「北海道大学の”今”を知る」の履修を通して制作した成果です。