開講科目

2024年度の学びの形

CoSTEPの学びは、6つのモジュールからなる「講義」、スキルを身につける「演習」、実践力を身につける「実習」の3つ授業形式で構成されています。

開講特別プログラム

開講特別プログラムは開講特別講演、CoSTEPガイダンス、オープニングワークショップで構成される、CoSTEPの学びの出発点となるものです。

CoSTEP開講式特別講演「安彦良和、歴史マンガを語る。」

漫画家であり、アニメーター、映画監督としてもご活躍されている安彦良和さんをお招きし、開講式特別講演「安彦良和、歴史マンガを語る。」を開催します。

・実務家

CoSTEPガイダンス

CoSTEPの1年間、どのように学び、どのように支えていくのかについてのガイダンスの後、受講生同士の自己紹介、交流の機会を設けます。

・双方向

オープニングワークショップ

宮本道人先生による科学技術コミュニケーションを「パターンランゲージ」で考えるワークショップが開催します。

・実務家 ・双方向

講義

「講義」は、科学技術コミュニケーションを体系的に学ぶ6つのモジュールで構成されています。本科、選科の共通科目です。

モジュール1 / 科学技術コミュニケーション概論

科学技術コミュニケーションを行うのに必要な諸概念を学び、社会における科学技術コミュニケーターの望ましいあり方の全体像を展望し、科学技術コミュニケーターの役割を考えます。

2024/05/12 科学技術コミュニケーションの入り口
科学技術コミュニケーションの世界へようこそ。科学技術コミュニケーションは、科学をわかりやすく面白く伝えるだけでなく、科学技術の課題を語り合う場を設けたり、科学技術の未来について創造したりと、その活動は幅広く、また単発的な活動から長期的な関係性作りまでその密度も多様です。本講義では、科学技術コミュニケーションの水平的な広がりと様々な深度について理論と実践の面から紹介していきます。
奥本 素子(北海道大学 CoSTEP 部門長/大学院教育推進機構 准教授)
2024/05/18 コミュニケーションを改めて考え直す
私たちはCoSTEPで「科学技術コミュニケーション」を学ぼうとしています。それではそもそも「コミュニケーション」とは何でしょうか。あるいは、なぜ「対話」が大事なのでしょうか。この講義では、コミュニケーションおよびその近接概念について説明できるようになることを達成目標とします。加えて、大学で「科学技術コミュニケーション」を「学び直す」ことの意義について確認します。
種村 剛(北海道大学 大学院教育推進機構リカレント教育推進部 特任教授/CoSTEPフェロー)
2024/06/01 博物館・科学館において最先端の科学技術と社会受容をいかに展示するか
自然史の動物標本や文化史の考古遺物など、博物館や科学館の来館者にとって連想しやすいあるいは馴染みのある展示資料が多い。これに比して特に最先端の科学技術を紹介しようとすると、科学技術の進展に伴って、極小世界や人間の目で不可視などそもそもが把握困難である。本講義では、ノーベル賞級の研究や社会実装以前の科学技術をどのように展示するかその模索を通じて科学技術コミュニケーションのあり様を考察する。
塩瀬 隆之(京都大学総合博物館 准教授)
2024/06/15 社会の中での科学技術コミュニケーターの役割:科学ジャーナリストを例に
科学ジャーナリストは科学技術コミュニケーターの職業の一典型です。科学や医学に関する情報が複雑化・高度化する中で、その役割の重要性は増しているはずですが、現状では残念ながら十分な役割を果たしているとは言えない部分もあります。NHKの医療・災害担当記者としての経験をもとに、科学技術コミュニケーターが社会の中でどのような役割を求められているか、科学ジャーナリズムをめぐるいくつかの具体例を通して考えます。
隈本邦彦(江戸川大学 メディアコミュニケーション学部 教授)(実務家)
モジュール2 / 表現とコミュニケーションの手法

科学技術コミュニケーターとして必要な、様々な表現とコミュニケーションの手法について学びます。

2024/06/22 実践入門
今までCoSTEPの中で行ってきた実践や、北大をフィールドにして進めてきているアートプロジェクトを中心に、科学技術コミュニケーションの実践例を具体的に紹介します。その企画意図や開催後の分析を探ることで、科学技術コミュニケーション実践の現状を理解し、今後の活動にヒントになることを目指します。
朴 炫貞(北海道大学 CoSTEP 特任講師)
2024/06/29 映像メディアによる科学技術コミュニケーション
大学や研究機関広報、学校教育といった科学技術コミュニケーションの現場で、映像メディアの活用が始まっています。ライティングに比べると、映像制作は特有の文法や技術的なハードルがあるため、敷居が高いと感じる人も多いでしょう。もちろん撮影、編集、デザイン、台本制作まで全て一人でこなすには、相当な経験が必要です。しかしチームワークの中で、企画やディレクション、撮影、ナレーションといった制作プロセスの一部を担うことは可能です。機材や編集ソフトの進化で、何でも1人でもこなせる時代にはなりましたが、プロセスを分解してみると様々な表現スキルの組み合わせで映像は成り立っています。本講義では、近年の制作現場で得られた最新の知見をお伝えします。
早岡 英介(北海道大学 CoSTEP 客員教授/羽衣国際大学教授)(実務家)
2024/07/20 伝えるプレゼンテーション
学生生活やビジネス活動、科学技術コミュニケーションなど、さまざまな場面で多様なバックグラウンドを持った人々に接し、説明や報告をする機会が増えています。それに伴い、効果的に自分の考えを伝えるプレゼンテーションのスキルの重要性も高まっています。この講義では、プレゼンテーションの基本的な考え方、技術、スライドのデザインを学び、限られた時間で伝えたいことを伝えたい相手に最適な手段を用いて伝えることができるようになることを目指します。
古澤 正三、池田 貴子(北海道大学 CoSTEP 特任講師)(実務家)
2024/07/27 サイエンスイラストレーションで伝える科学
科学専門の「サイエンスイラストレーター」と名乗るようになって約10年。これまで大学や研究所、博物館などで鳥類学、昆虫学、魚類学、古生物学、そして生命科学に跨る分野のイラストを描く機会に恵まれてきた。サイエンスイラストレーションはただ見たままをそのまま描けば良いというものではない。伝えたい科学的本質によって、強調して描く部分と、あえて簡略化して良い部分がある。また、誰を対象とするか、何を伝えるかによって、うまくスタイルを調整する必要がある。これまでの経験を振り返りながらイラストの「伝える力」について改めて考え、活用法について紹介していきたい。
大内田 美沙紀(北海道大学 CoSTEP 特任助教)(実務家)
2024/08/03 空想科学コミュニケーションで古びた未来を破壊せよ
未来を描くサイエンスライティングは、イベント・プレゼン・展示など様々な場で必要になることもあるスキルです。しかし「未来を想像して」と言われると、むかしの誰かが考えた未来像に引っ張られて思考してしまいがちです。科学コミュニケーション全般でこのような問題はよく生じますが、これはどう打破できるのでしょうか? 本講義では、フィクションと科学技術を組み合わせることでイノベーションを生む思考法を紹介します。また、自分なりの科学コミュニケーションの枠組みを構築し、ムーブメントを起こし、社会を変えていく方法論を提示します。空想を現実につなぐ簡単な共創ワークも実施しますので、「空想科学コミュニケーション」スキルを身につける一助にして頂ければ幸いです。
宮本 道人(北海道大学 CoSTEP 特任助教)(実務家)
モジュール3 / 活動のためのデザイン

科学技術コミュニケーターとして実践していく上で、活動を実施するために必要なデザインについて学びます。

2024/09/07 ミニ・パブリックスと参加・熟議のデザイン
重要な公共的課題についての意思決定に、幅広い市民が参加して議論するための仕組みとして、無作為選出などにより社会の縮図となる一般の人びとを集めて話し合う「ミニ・パブリックス」という方法があります。その代表的な手法であるコンセンサス会議や市民陪審、討論型世論調査などは、科学技術への市民参加にも国内外で長く用いられてきました。近年では、気候変動対策にこの方法を応用した「気候市民会議」が、欧州を始めとして、日本を含む世界各地で行われるようになっています。この講義では、ミニ・パブリックスの概要と応用例を学ぶことを通じて、科学技術に関わる社会的な問題の解決に向けて人びとが共に考え協働するための参加と熟議のデザインについて考えます。
三上 直之(名古屋大学大学院環境学研究科 教授)
2024/09/14 コミュニケーションの要素について
約10年にわたり、「一冊の本を売る書店」を運営するなかで、多くの作家や編集者、お客様とコミュニケーションを交わしてきました。また、昨年には、「ソウル・ライター日本関係蔵書展」のキュレーションを担当しました。この講義では、その経験をもとに、各々が活動を実施する際に必要とされる、コミュニケーションの要素について述べます。
森岡 督行(株式会社森岡書店 代表/文筆家)(実務家)
2024/10/05 日本でメディカル・サイエンスイラストレーターを職業として成り立たせるために
私はメディカル・サイエンスイラストレーターという職業が海外で存在することを幼少期から知っており、憧れていた。獣医大学を卒業し2008年まで医療機器開発センター内の豚のウェットラボにて獣医師として勤務している間にも専門的な絵を描いていた。「難しいことを伝える」「立場の違う人に専門的な内容を伝える」といった中で、イラストレーションの威力は絶大であった。ところがこの業界に飛び込んでみたら、あまりにも整備されていない、獣道であった。ビジネスとして成立させる、という規模は人それぞれではあるが、健全な市場を作り、メディカル・サイエンスの発展を陰で支える専門クリエイター達がモチベーションを保ち、制作環境を整えることが社会課題であると考え、17年に及ぶ啓蒙活動を行ってきた。その経緯と現状についてお話ししたい。
永田徳子 tokco(株式会社レーマン 代表取締役/獣医師)(実務家)
2024/10/16
e-learning
哲学思考の方法及びその伝え方 ~哲学カフェやメディアでの実践から~
今、哲学思考は様々な場面で実践されています。広義には哲学プラクティスと呼ばれますが、具体的には哲学カフェなどの対話、哲学カウンセリング、あるいは社会課題の解決への哲学の応用といった内容が含まれます。私自身は、これらに加え、テレビを始めとした各種メディアにおいて哲学思考を実践し、それをいかに伝えるかということを探究してきました。科学技術の分野においても有用なスキルだと思われますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
小川 仁志(山口大学 国際総合科学部 教授)
* 原則としてモジュール3の期間内にe-learningにて視聴すること。ただし、モジュール3の開始前に視聴することも可とする。
モジュール4 / 科学技術の多面的課題

科学技術と社会との接点に生じる問題の具体的な事例をとおして、それらの問題がもつ多面的かつ複雑な構造について適切に理解する思考力を養います。

2024/10/19 社会問題/社会関係資本を生み出すSNS
現代はインターネット、とりわけSNSによるコミュニケーションが埋め込まれた社会となっている。SNSはフェイク、炎上、分断を煽る情報の流れを生み出す一方、流動化・個人化した社会で求められる他者との接続を維持・管理するためのツールとなり、社会関係資本の蓄積にも貢献している。このSNSの両義性を左右する要素や条件について調査データにもとづき考えます。
前田 至剛(追手門学院大学 社会学部 准教授)
2024/10/26 感情的理解のためのアプローチ
社会で起きている問題に関わるステークホルダーは常に多様です。そして、そのステークホルダーの数だけ「言い分」や「当たり前」があります。対立する他人同士が理解しあうのはとても難しいことです。相手の立場や考えについて、理由や理屈ではなく「腑に落ちる」たり納得することができれば、少しは互いの距離が縮まるかもしれません。本講義では、札幌市民を悩ませる「都市ギツネ」にまつわる問題について、各ステークホルダー(地域住民、都市公園管理者、行政、野生動物研究者、コミュニケーターなど)が、どのように歩み寄ろうとしているのか、CoSTEPでの実習活動も絡めた現在進行形の取り組みをご紹介します。
池田 貴子(北海道大学 CoSTEP 特任講師)
2024/11/09 感染症危機管理とコミュニケーション
2019年末に突如発生が報告された新型コロナウイルスは、瞬く間に世界中に拡がり、汎世界的流行(パンデミック)を起こすに至りました。ウイルスやそれが引き起こす疾病の性質がよくわからない中、日本では初期の調査からこの感染症が拡がりやすいリスク環境を明らかにし、「3密(海外では“3Cs”)」という言葉で示し、早期に市民に対策を分かりやすく伝えることに成功しました。今回のパンデミックを一つの事例に、未知の感染症の健康危機に対するコミュニケーションの課題を議論したいと思います。
齋藤 智也(国立感染症研究所 感染症危機管理研究センター センター長)(実務家)
2024/11/16 SOGIESCの世界
「性」は非常に複雑で流動的です。これまでは、「セックス・ジェンダー・セクシュアリティ」を使って人の性を説明してきたのですが十分ではありませんでした。そこで誕生したのがSOGIESCです。SOGIESCは性を総合的に表現する語で、身体性(Sexual Characteristics)、性自認(Gender Identity)、性表現(Gender Expression)、性的指向(Sexual Characteristics)それぞれの頭文字を並べたものです。2017年7月にILGA(国際レズビアン・ゲイ協会)が初めて使用し、日本では2020年11月に日本学術会議が「提言:性的マイノリティの権利保証をめざして(II)」で使用したことで国内でも注目されるようになりました。さて、SOGIESCは性の世界を取りこぼしなく説明できるのでしょうか。
瀬名波 栄潤(北海道大学 文学研究院 教授)
2024/11/20
e-learning
身体や心に介入する技術に対する倫理
現代社会では、ドーピングやサイボーグ化、スマートドラッグやモラルエンハンスメント、受精卵へのゲノム編集など、人の脳や心、身体に直接影響を与える科学技術の開発や利用が進んでいます。私たちは、これらの科学技術の利用の是非を、どのような理由から判断するのでしょうか。この講義では、科学技術の社会実装に伴う、法的・倫理的・社会的課題(ELSI)について考えるために、特に倫理学の観点から判断の基準となる視点を提示します。
佐藤 岳詩(専修大学 文学部哲学科 准教授)
* 原則としてモジュール4の期間内にe-learningにて視聴すること。ただし、モジュール4の開始前に視聴することも可とする。
モジュール5 / 多様な立場の理解

科学技術コミュニケーターが多様な立場の個人や組織と連携する際に理解しておくべき、科学技術コミュニケーションに関わる主要なステークホルダーの立場について学びます。

2024/11/30 自動化社会における障害者の体
都市インフラの改善、市民権運動などの結果、韓国と日本の障害者たちは過去に比べて公共スペースに出かけられる機会が増えました。しかし、ただ物理的な空間に出かけることを超えて、人間と人間の出会う相互作用の機会も増えたと言えるのでしょうか。人口減少と急激な自動化過程を経て再構成される公共スペースは、障害を持つ人々にどのようにアクセシビリティを拡大し、または排除していると思いますか。本講義では、障害と技術、芸術をめぐる話をつなげ、これらの問いに答えていきます。
キム・ウォニョン(作家)(実務家)
2024/12/07 ファクトに基づく調査報道の限界と可能性、ジャーナリズムの本質とは
「カルトと政界」「2世問題」「ワクチン騒動」「ニセ科学」大手メディアが報じないトピックを継続取材してきました。独りよがりに陥らないために重要なのは「ファクトに基づくデータの蓄積」です。独自の調査報道の実例を示し「報道における公平性、両論併記の是非」「被害者を前面に立てる報道姿勢について」「ナラティブベースの報道による弊害の事例」「ドキュメンタリーにおけるコンテンツ消費」「ニセ科学者と思考停止」「報道と科学的正しさ」といった論点・視点から「ジャーナリズムの本質」について話します。疑念をスルーせず問題意識を継続しモチベーションを保つ秘訣。身の危険やリーガル・スレッド(法的威嚇)への対策も。
鈴木 エイト(ジャーナリスト/作家)(実務家)
2024/12/14 科学技術にまつわる不安との付き合い方
飛行機に乗ると、墜落が心配になる方いますよね。医師から薬をもらうと、副作用が気になります。科学技術には、不安がつきものです。航空機事故や副作用の統計的データを並べれば、不安は払しょくできるのでしょうか?
ちょっと待って。不安を感じるのは、いけないことですか?
私は、防災教育や、「核のゴミ」に関する対話の場の運営などを行っています。迷いながら。
科学技術にまつわる不安との付き合い方について、90分一緒に考えてくださいませんか。
大浦 宏照(NPO法人 市民と科学技術の仲介者たち 代表理事)(実務家)
2024/12/18
e-learning
医療現場が直面するコミュニケーションの課題について考える
人とひととが交わるところにコミュニケーションが生まれ、コミュニケーションを通じて私たちはお互いを理解する事ができる…はずです。いや、少なくとも、私たちはその様に考えているからこそ、様々な手段で他者を理解しようと意識的、無意識的に生きています。しかし、本当に自分でない「他者」を理解することはできているのでしょうか? それは可能なのでしょうか? 講義では周産期・新生児医療の現場で医療専門家と患者・家族との間に「相互理解」を巡ってどの様な葛藤があるのか、また、それをどの様に克服しようと模索しているのかを紹介し、「人とひととのコミュニケーション」について皆さんと改めて考えてみたいと思います。
加部 一彦(埼玉医大総合医療センター 新生児科 教授)(実務家)
* 原則としてモジュール5の期間内にe-learningにて視聴すること。ただし、モジュール5の開始前に視聴することも可とする。
モジュール6 / 社会における実践

社会の中で科学技術コミュニケーションの領域を意欲的に開拓されている方々を招き、これまで歩んでこられたキャリア、活動の背景、現状、課題、原動力、将来の目標などについてお話を伺うことによって、自らのコミュニケーターとしての将来展望を描きます。

2024/12/21 生物多様性異変と迫り来る危機
新型コロナの流行によって、世界的な社会混乱がもたらされ、国際経済は大きなダメージを負った。加えてウクライナ紛争に始まるナショナリズムと国際軋轢の深刻化が、食糧およびエネルギーの国際需給に大きな変化をもたらし、資源貧大国の我が国は、特に逼迫した状況に立たされている。明らかにいきすぎたグローバル経済への依存が、経済および社会の持続性を劣化させていることがこの数年間の国際情勢により露呈した。
さらに地震や津波といった巨大自然災害が絶えないこの国土においては、どのエリアにおいても社会インフラ崩壊と人命の危機というリスクが我々の身近に常在している。これらの危機に対して我々がとるべき道は、安心・安全で持続的な社会及び国家の構築であり、そのためには、まず自然環境と私たち人間社会の向き合い方から考えなくてはならない。
本講演では自然環境の生物学的根幹である生物多様性およびその保全というテーマを通して、これからの自然共生社会のあり方と、日本の未来について考察する。
五箇 公一(国立環境研究所 生態リスク評価・対策研究室長)
2025/01/11 逆になんでうまくいったと思います?:みんなで作る「学問バー試論」
2023年1月の開店以来、どうにか潰れることなくやってこられた学問バーKisi。「商売として成り立つと思えない」「3ヶ月でポシャる」等々、当初なかなかの言われようだった当店がどうにか続いてきたのはなぜなのか? 当店で起こってきたこと・起こっていることとは要するに何なのか? 店長である私の中にも明確な答えのないいくつかの問いについて、種々のデータを参照しつつ皆さんと一緒に考えていければ幸いです。
豆腐(山口 真幸)(学問バーKisi 店長)(実務家)
2025/01/25 サイエンスを届けるメディアとしてのインフルエンサーモデル
サイエンスの世界ではそれぞれの分野で日進月歩の業績が上がっている。また、その業績を正確かつ重要性を落とさず伝える「サイエンスライティング」の技術も日々向上している。一方で、多くの市民に届いているかという点で悩みを抱える機関や個人は多い。
本講では、市民へのリーチ数、すなわち、視聴数がもっとも直接的に売上となるYouTuberという立場から、サイエンス分野のアウトリーチにおいても「愛着」や「推し」という観点が有効であることを説明する。
加えて、「企業案件」によって多くのステークホルダーに利することで資金を獲得し、長期に活動を継続するとともに、さらに大きな層へとリーチすることを目指した事例を紹介する。
須貝 駿貴(QuizKnock/国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーター/博士(学術))(実務家)
2025/02/01 すでにはじまっている未来と日本の今
電子政府化、電子社会化という点で日本は他国に比して非常に遅れている。これは経済ばかりでなく、行政、国民生活などあらゆる面での非効率化の原因となっている。
この原因の第一が国民の、中でも高齢者のITリテラシーの低さにある。ついては早急に思い切ったIT化推進策を実行に移すことが喫緊の課題と思われる。また教育内容が「操作手順」等に偏ることなく「デジタル化」の原点からの教育であることを求めていきたい。
若宮 正子(一般社団法人メロウ俱楽部 理事/熱中小学校教諭/公益社団法人 NEXT VISION理事/内閣府・高齢社会対策大綱策定のための検討会構成員/岸田首相主催・デジタル田園都市国家構想実現会議構成員/デジタル庁デジタル社会構想会議構成員/総務省デジタル活用支援アドバイザリーボード構成員/ITエバンジェリスト)(実務家)
2025/02/08 CoSTEPの講義を振り返って
CoSTEPで開講された講義を振り返り、「科学技術コミュニケーションの思考」、「情報の分析と行動のための計画手法」、「科学技術コミュニケーション実践」に関わる知識や技能、そして実践事例のポイントをCoSTEP教員が解説していきます。本講義を通して、講義内容の理解を深め、一年間の学びの省察をし、今後の実践活動に関連付けていくことを目指します。
CoSTEP 教員

 

演習

演習には、本科生のみ受講できる「演習」と、選科生のみ受講できる「集中演習」があります。
※ 一部の「演習」は、選科生も受講することができます。

演習(本科のみ ※一部、選科も受講可)
集中演習(選科のみ)

演習(本科のみ ※一部、選科も受講可)(双方向)

本科は、以下の演習より4つの必修科目を含む6科目以上を修めることが修了要件です。
がついているものは、選科も受講可能ですが、選科は修了要件には入りません。

インタビュー演習
開催日 5/15・5/22
授業の目標 /
習得できるスキル
後日公開します。
授業内容 /
スケジュール
後日公開します。
担当教員 西尾 直樹(北海道大学高等教育推進機構CoSTEPフェロー)(実務家)
ライティング演習(必修)
開催日 5/29・6/12
授業の目標 /
習得できるスキル
この演習では、科学的なテーマについて書くサイエンスライティングを扱います。事実を正確に述べるだけではなく、対象とする読者の特性を考慮した上で、理解と共感へと導く構成や内容の取捨選択、文章表現を身につけることを目指します。
授業内容 /
スケジュール
前半は、ライティングの基礎を学びます。後半は、言語以外の情報を、適切な順序で適切な言葉を用いて簡潔に表し、一読して理解しやすい文章のコツをつかみます。
※本演習ではパソコンを使って実施していきます。
担当教員 古澤 正三・宮本 道人(実務家)
ファシリテーション演習(必修)
開催日 6/22 15:00 – 18:00
授業の目標 /
習得できるスキル
サイエンスカフェや対話の場など、双方向で語り合うための科学技術コミュニケーションの設計は近年ますます重要になっています。そのような双方向な対話の場において、話し合いのバランスを整え、対話の目的を共有し、議論の進行を担い、さらなる意見やアイデア創出のために問いの捉え直しや議論を整理を行うことをファシリテーションといいます。本演習では対話を促す仕掛けであるファシリテーションの技術を学びます。
授業内容 /
スケジュール
ファシリテーションは人々の対話が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りするために必要なスキルです。本演習では3つの異なる対話の場面でのファシリテーションの特徴を学び、実際にグループでファシリテーション役を交代しながら対話の場でのファシリテーションを学んでいきます。
担当教員 奥本 素子・福浦 友香
データ表現演習
開催日 7/10・7/17
授業の目標 /
習得できるスキル
複雑な社会状況や人々の意識について知り、議論するために必要な材料の一つとして「データ」があります。この演習では、どのようにデータを収集し、それを分析していくのかを学びます。本演習では、データの検索について、数値として扱えられるいわゆる量的なデータについて、質的なデータについて、その分析の指針と視覚化の方法の基礎について習得します。
授業内容 /
スケジュール
本演習は、科学技術コミュニケーション活動を客観的データで企画、評価するため、ウェブによるデータ収集の手法、そして量的な調査手法としてのアンケートの作成について、実際に自分たちで項目を作成していくという活動を通して学んでいきます。
※本演習ではパソコンを使って実施していきます。
担当教員 奥本 素子
グラフィックデザイン演習(必修)
開催日 7/24・9/11
授業の目標 /
習得できるスキル
デザインは、効果的なコミュニケーションのために必要なスキルです。おしゃれで綺麗なもの、よく伝わるものの根底には、デザインのルールが隠れています。この演習では、デザインにおける文法を理解し、情報を整理する方法を学びます。そのデザイン法則をもとに、メディアに応じたデザインができるようになることを目指します。
授業内容 /
スケジュール
本演習では、デザインの基本的な文法を理解することを目指します。デザインの中でもグラフィックに焦点をあて、基礎を学び、自分で表現するプロセスを体験します。演習の前半はデザインにおける視点を体験するワークを行い、課題に取り組みます。後半は制作したものを皆で見せ合い、講評します。
担当教員 池田 貴子・大内田 美沙紀(実務家)
SFプロトタイピング演習
開催日 9/4・10/2(いずれもオンライン)
授業の目標 /
習得できるスキル
「SFプロトタイピング」はフィクションの力を活用し、斜め上のビジョンの試作品を創作・議論・共有する手法です。もう少し噛み砕くと「簡単なSFを作りながら未来像をみんなで語ろう」みたいな考え方です。本演習では、このテクニックを体得することを目指します。
授業内容 /
スケジュール
前半では、SFがビジネス界で注目されている理由を解説し、奇抜なアイデアを生み出すワークショップを行います。後半はアイデアから短いストーリーを作るワークショップを行い、それをどのように実社会で役立てるかの方法論を解説します。「SFプロトタイピング」という概念自体をどうムーブメントにしたか、その戦略もあわせて説明しますので、独自のサイエンスコミュニケーションをどのように構想し、どのように社会に浸透させていくかを考えるヒントにもして頂ければ幸いです。
担当教員 宮本 道人(実務家)
プレゼンテーション演習(必修)
開催日 9/25(事前学習)・10/9・10/23
授業の目標 /
習得できるスキル
講義「プレゼンテーションで伝える」の受講を前提とします。
効果的な構成、デザインを念頭に置きながら、実際にプレゼンテーション資料を作成し、実演し、他者からの評価を受け、また、他者のプレゼンテーションの評価を行うことを通じて、プレゼンテーションに必要なスキルと評価眼を実践的に修得します。また、発表者は、実演を収録した映像を視聴することによって、自らのプレゼンテーションの特徴、長所、短所を把握し、今後の実践に活かすためのセルフチェックを行います。
授業内容 /
スケジュール
1回目の演習では各自で事前課題とプレゼンテーション作成に取り組みます。2回目・3回目の演習では、一人ひとりが短時間のプレゼンテーションを他の受講生の前で実演します。また、受講生同士でプレゼンテーションの内容に関する質問やコメントを行います。全員の実演は映像収録し、選科生、研修科受講生を含む受講生全員が視聴できるようにします。
担当教員 古澤 正三・福浦 友香・池田 貴子・大内田 美沙紀(実務家)
動画編集演習
開催日 10/30・11/13
授業の目標 /
習得できるスキル
昨今、動画は、ただ見るだけだったものから、作るものや発信するものにもなってきています。また、各動画プラットフォームが充実したことで、個人がスマホで手軽に動画を撮影し、世界に発信できるようになりました。この演習では、動画メディアの特徴を知り、情報発信ツールの一つとして活用できるようになることを目指します。
授業内容 /
スケジュール
こんにちSNSで流行しているショート動画を制作してみます。前半は、動画を用いた情報発信のポイントを、受講生同士のミニワークを交えながら学びます。後半は、十数秒のショート動画の制作過程を、各自のスマホを使って実際に体験します。
※本演習では、基本無料のスマホアプリ「Adobe Premiere Rush」を使用する予定です。
担当教員 寺田 一貴
グラフィカルアブストラクト演習
開催日 1/8(事前学習・課題提出のみ)・1/15・2/5
授業の目標 /
習得できるスキル
研究内容を一目で伝える概要図:グラフィカルアブストラクト(GA)。
近年、学術誌の多くがGAの提出を論文投稿者に求めるようになり、論文概要のテキストと共に掲載されることが多くなりました。
また、論文以外でもプレスリリースや研究紹介のプレゼンなど、あらゆる場面でGAは活用されます。
本演習を通して、GAの意義と効果的なGAのデザインについて学び、受講生各自が自身のサイエンスコミュニケーションで活用できるオリジナルのGAを制作します。
授業内容 /
スケジュール
初回までに、GAにしたい研究の概要とポイントをテキストで提出してもらいます。2回目には、GAの意義と効果的なデザインについてのミニレクチャーを行い、研究例を用いてGAのラフ画制作の練習を行います。各自ラフ画を提出し、教員からのラフ画添削の後、3回目までに本制作を行います(希望者に個別対応)。3回目の演習では、完成したGAを用いて受講生各自が研究発表を行なった後、講評を行います。
担当教員 大内田 美沙紀(実務家)
発見と表現演習
開催日 未定
授業の目標 /
習得できるスキル
アートにも科学にも、モノコトを観察して表現するプロセスは共通しています。この演習では、映像や写真、文章、デザインへの展開をする時に必要なアイデアを発想する方法として、手を動かしながらアートの手法を体験します。1日、3時間の演習を通して、多様な視点の体験やアイデアの発想法、メッセージと表現の関係性について学べます。幅広いサイエンスコミュニケーションの切り口を発見し、表現することで、自分ならではの方法を考える時間を目指します。
授業内容 /
スケジュール
担当教員の朴が進めているアートプロジェクト「アノオンシツ」のフィールドとなる温室で、その周りの環境や植物、古い資料などを用いて、一つの問いに答えるためのワークショップを行います。ワークに際して参考になるアーティストの表現を紹介することで、アートとサイエンスの融合の特徴について学べます。また、作成物をお互い見合わせることで、多様な視点の体験ができるようにします。
担当教員 朴 炫貞

集中演習(選科のみ)(双方向)

「集中演習」は、選科受講生のみを対象としています。2つの集中演習のうち、いずれかを選択して履修します。いずれも数日間の集中演習であり、オンラインで仲間と共に集中的に学びます。

集中演習A(サイエンスイベント企画運営)
開催日 7/13(土)– 15(月・祝)の3日間
※この日程以外にも必要に応じてグループ内での打ち合わせがあります。
授業の目標 /
習得できるスキル
サイエンス・カフェや各種のワークショップなど、参加・体験型イベントの企画者・進行役に求められる企画、プログラムデザイン、ファシリテーションなどのスキルを身につけます。
グループワーク上の問題を克服し、課題を達成するために、チームビルディング、リーダーシップ、短時間のプロジェクトマネジメントなどのスキルと態度を体験的に修得します。
授業内容 /
スケジュール
数人ずつのグループに分かれて、科学技術に関連したテーマや科学技術コミュニケーションの方法論を持ち寄り、サイエンスイベントを企画・実施します。集中演習はグループワークが中心ですが、ミニレクチャーも実施し、イベント企画、実施に必要な知識を学びます。イベント実施においてはチラシやアンケートの作成も行ないます。最終日にはオンライン・サイエンスイベントを実施し、評価を受けてふりかえりを行ない、学びを全員で共有します。受講生がそれぞれの学びを自己評価できるように、自ら学習目標を設定し、演習終了時に達成度を自己評価します。
担当教員 奥本 素子・朴 炫貞・宮本道人・寺田 一貴(実務家)
集中演習B(サイエンスライティング)
開催日 9/21(土)– 23(月・祝)の3日間
※この日程以外にも必要に応じてグループ内での打ち合わせがあります。
授業の目標 /
習得できるスキル
本演習では「現在の課題・研究内容・ブレイクスルー」の要件を踏まえたストーリー性のある科学的文章を執筆できるようになることを目標としています。「読者を明確に想定する」、「文章の構成方法」などの基本的なライティングスキルや、「研究内容などを、誤解が生じないように読者に伝えるための文章作成」といった、サイエンスライティングのためのスキルを身につけることができます。
授業内容 /
スケジュール
科学技術に関連したニュース・論文・書籍に基づき、短い記事、もしくは小説を作成します。事前に草稿を執筆・提出し、演習期間内に各自が原稿を完成させます。集中演習では、インタビューワークやイメージを言語化して伝える「文章デッサン」など、ライティング全般のスキルアップにつながるレクチャーやワークを実施します。執筆の合間には、数人のグループに分かれ受講生同士のピアレビューや、教員の指導などを通して原稿の推敲を行います。
担当教員 宮本 道人・古澤 正三(実務家)
集中演習C(インフォグラフィック制作)
開催日 10/12(土)– 14(月・祝)の3日間
※この日程以外にも事前学習のための時間があります。
授業の目標 /
習得できるスキル
本演習ではインフォグラフィック制作の基本的なスキルを身につけます。具体的には、自分が現在取り組んでいる科学技術コミュニケーションについて、初心者でも使えるオンライングラフィックデザインツールを用いて、テキストを含んだグラフィックコンテンツを制作します。
自分の活動を端的に要約し、視覚的に表現するためのグラフィックデザインのスキルと、活動内容や意義について社会から理解を得るための表現能力を身につけます。「短い時間で人を惹きつける」を目標に、分野外の人へのアウトリーチを意識したコンテンツ制作を目指します。
授業内容 /
スケジュール
自分が現在取り組んでいる(あるいは取り組みたいと考えている)科学技術コミュニケーションについて、基本的知識がなくても(中学卒業程度でも)わかるように、テキストを含んだグラフィックコンテンツを制作します。事前に制作したいコンテンツ内容のテキストとラフ案を提出し、演習期間内に各自がインフォグラフィックを完成させます。演習では全体でのグラフィックコンテンツに関するレクチャーやワークを実施します。また、各自の制作は数人の班に分かれて行い、各班の担当教員が進捗状況の確認と情報の取捨選択のサポートをします。
担当教員 大内田 美沙紀・池田 貴子・朴 炫貞・奥本 素子・古澤 正三・宮本 道人(実務家)

実習

実習には、本科生のみ受講できる「実習」と、本科・選科ともに選択できる「共通実習」があります。

実習(本科のみ)(双方向)

本科生は、以下の実習のうち、いずれか1つを選択します。

対話の場の創造実習(企業等の連携)
授業の目標 /
習得できるスキル
科学技術コミュニケーションに関する対話型イベントの企画、準備、運営、評価の知識とスキル、イベントの記録や広報ならびにマインドセットを学びます。また、チームビルディング、リーダーシップ、ファシリテーション、プロジェクトマネジメントについても実践的に学ぶことができます。
授業内容 /
スケジュール
「サイエンス・カフェ札幌」と、これとは異なるスタイルの対話型イベントを、企画・実施します。企画(テーマの決定、ゲストの選定・交渉、参加者層の想定等)の大まかな出発点は教員の方で準備しますが、それに基づくプログラムの具体化、実施準備、実施、評価まで、受講生が主体的に取り組みます。また、その際、ライティングや地域イベントとのコラボレーションにも取り組みます。
担当教員 奥本 素子・朴 炫貞
ライティング・編集実習
授業の目標 /
習得できるスキル
ライティングの基礎を学びつつ、科学技術・学術に関わる題材について、専門家と非専門家間のコミュニケーションを促進するための文章力を身につけます。また企画、取材、執筆のほか、訴求力の高い発信をするための編集の基礎的スキルについて習得を目指します。
授業内容 /
スケジュール
外来生物と環境や人との関係などをフィールドワークやインタビューを通して記事にします。また、科学技術・未来を題材にした物語を共創するSFプロトタイピングを実施します。アウトプットは、北大を紹介する広報サイト「いいね!Hokudai」に掲載する場合もあります。その他、読むこと・書くことに関連するワークを積極的に行なっていきます。
担当教員 古澤 正三・宮本 道人(実務家)
グラフィックデザイン実習(企業等の連携)
授業の目標 /
習得できるスキル
サイエンスビジュアリゼーションの考え方と手法を、実践を通して学びます。科学技術に関するテーマやコンセプトを過不足なく表現するためのコミュニケーションスキル(テーマに合ったモチーフや色の選び方、レイアウト、イラストレーション、写真の撮影・加工など)を身につけます。Adobeソフトを使いますが、使用経験は必須ではありません。
※必要に応じて、ソフトを購入していただく場合があります。
授業内容 /
スケジュール
1. サイエンス・カフェ札幌をはじめ、CoSTEPが主催するサイエンスイベントの広報媒体(チラシ、ポスター、バナーなど)のデザインのほか、パンフレットやグッズのデザインを行ないます。
2. グラフィックデザインを使ったリスクコミュニケーションに挑戦します。札幌市の都市公園と連携し、人獣共通感染症であるエキノコックス症についての情報共有・教育コンテンツを制作します。
担当教員 池田 貴子・大内田 美沙紀・寺田 一貴(実務家)

共通実習(本科・選科とも選択可)

共通実習は、本科・選科の両方の受講生を対象としています。任意参加につき、修了要件には含まれません。内容、スケジュール等はその都度発表します。希望者の状況により、人数制限を設ける場合や、開講されない場合もあります。

映像制作共通実習(苫小牧研究林、Adobe連携プログラム(企業等の連携、実地)
開催日 9/28(土)– 29(日)(予定)
授業の目標 /
習得できるスキル
身近なツールになり、気軽につくれる映像。時間をつかうメディアにおけるストーリーの作り方や、映像文法の基礎を学ぶと、より効果的に自分のメッセージが伝えられます。この授業では、苫小牧研究林をフィールドに、独自の映像コンテンツを制作することで、研究アウトリーチにつながる映像の手法を学びます。身近な機材を用いてAdobeのソフト活用技術を身につけることで、今後自分でコンテンツ作成ができることを目指します。
*Adobe社との連携ワークショップです。
授業内容 /
スケジュール
ストーリーを考えて、撮影し、Adobeのソフトを使用して編集するといった、一連の映像制作のプロセスを体験します。苫小牧研究林で撮影のフィールドワークをし、あるテーマを軸にした1分ほどの短い映像に仕上げます。手持ちの機材で映像を制作し、完成された映像は、CoSTEPのウェブサイトや苫小牧研究林から公開します。
担当教員 朴 炫貞・寺田 一貴・Adobeスタッフ
美術館・科学館共通実習(企業等の連携、実地)

開講特別プログラム開講特別プログラムは開講特別講演、CoSTEPガイダンス、オープニングワークショップで構成される、CoSTEPの学びの出発点となるものです。CoSTEP開講式特別講演「安彦良和、歴史マンガを語る。」漫画家であり、アニメーター、映画監督としてもご活躍されている安彦良和さんをお招きし、開講式特別講演「安彦良和、歴史マンガを語る。」を開催します。・実務家CoSTEPガイダンスCoSTEPの1年間、どのように学び、どのように支えていくのかについてのガイダンスの後、受講生同士の自己紹介、交流の機会を設けます。・双方向オープニングワークショップ宮本道人先生による科学技術コミュニケーションを「パターンランゲージ」で考えるワークショップが開催します。・実務家 ・双方向

開催日 11/23(土)– 24(日)
授業の目標 /
習得できるスキル
美術館と科学館の場所の特徴を理解し、展示の文法を知る機会を設けます。受講生同士の対話を通して展示でのメッセージを読み解き、科学技術コミュニケーションとつなげて考える力を身にづけます。
授業内容 /
スケジュール
東京にある森美術館と日本科学未来館を訪問し、それぞれ展示をみて鑑賞活動を行います。教員からのワークシートを軸に鑑賞し、受講生同士での話し合いに加え、関係者との特別対話も用意します。
担当教員 朴 炫貞・奥本 素子

修了式特別プログラム

修了式特別プログラムでは、これまでのCoSTEPの学びをポスターセッション、ステージ発表で振り返ったのち、これから科学技術コミュニケーターのキャリアを築いていくうえで、考えていくべきテーマや指針を特別講演で学びます。

ポスターセッション

CoSTEPの一年の学びを、展示のカタチで振り返ります。

・双方向

ステージ発表

各実習、各選科のコースごとに、趣向を凝らしたステージ発表を行い、一年間の学びのアウトカムについて発表します。

・双方向

特別講演

これからの科学技術コミュニケーションを行う上で、学ぶべきテーマを設け、そのテーマに関係する関係者による講演を通して、包括的に学びます。

・実務家