目に見えないものを考える――どうしたらそんなことができるようになるのでしょう?
今回のカフェのテーマは、未来のくらしを大きく変える夢の技術「人工光合成」です。光合成とは、葉っぱが太陽光のエネルギーを使って二酸化炭素と水からでんぷんや酸素などをつくりだすことです。光合成のおかげで植物は育ち、私たちは呼吸ができるのです。この自然界のしくみを、人の手でつくりだすこと。それが人工光合成の研究です。
人工光合成を実現するには、葉っぱの中身を上手に再現しなければなりません。しかし数ナノメートルほどの小さく繊細な分子のつぶがつくるこの世界は、最新の顕微鏡でも直接見ることが難しいのです。人工光合成に挑む研究者は、「見えないものを考える感覚(センス)」をどのようにして身につけていったのでしょうか。そんなセンスをみがいていったら、「科学」は私たちにとっても意外と身近な存在になっているのかもしれません。
このカフェでは、大人から小学生までわかるように人工光合成のしくみを紹介しながら、研究者の「目に見えないものを考える感覚」や、未来のエネルギーについて参加者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
第103回サイエンス・カフェ札幌「つかめヒカリ みがけセンス〜ミライをひらく 人工光合成〜」
【日 時】2018年11月18日(日)14:30~16:00(開場14:00)
【場 所】紀伊國屋書店札幌本店 1階 インナーガーデン
【ゲスト】石田洋平さん(北海道大学 大学院工学研究院 助教)
【聞き手】CoSTEP 対話の場創造実習 受講生
【主 催】北海道大学高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP・コーステップ)
【後 援】札幌市教育委員会
【入場料】無料
【定 員】60名(申し込み不要)
【対 象】小学生以上
【ゲストプロフィール】
石田 洋平(いしだ ようへい)さん
北海道大学 大学院工学研究院 助教。首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 修了。人工光合成の中でも、光捕集系(光エネルギーを集める仕組み)に関する研究により、同研究科にて博士号を飛び級で取得。2014年より北海道大学大学院へ着任する。北大では光を利用した新しい材料として、金属ナノ粒子の開拓をテーマに研究を行っている。有機系から無機系へ分野をこえた、めずらしいキャリア形成や、現在まで5回に渡る海外研究留学など、常に新しいフィールドへと挑戦し続ける気鋭の若手研究者である。研究と人生についてのディスカッションを大切にし、学生たちにとってなんでも相談できるお兄さん的存在。日課は読書、趣味は筋トレとトランペット。
注:本イベントは当初以下のタイトル・日程で実施を予定してましたが、北海道胆振東部地震のため延期し、上記日程で開催するものです
第102回サイエンス・カフェ札幌「つかめヒカリ みがけセンス〜ミライをひらく 人工光合成〜」
【日 時】2018年9月9日(日)14:30~16:00(開場14:00)