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美術館科学館選択実習を開催しました

2024.12.3

美術館と科学館の場所の特徴を理解し、展示の文法を知る機会として企画した「美術館・科学館選択実習」。本科や選科を交えた参加者同士の対話を通して展示でのメッセージを読み解き、科学技術コミュニケーションとつなげて考える力を身にづける機会です。

今年は38名という歴代最大の人数で、はじめて2日間にわたって開催しました。教員と朴と奥本、宮本が引率し、ファシリテーターとして修了生の仲居さん、室井さんが手伝ってくれました。

1日目:日本科学未来館

日本科学未来館についての説明を受けて、館内を周りました。

そのあと、ゲストの鈴木智香子さん(国立アートリサーチセンター)をお招きして、レクチャー「ミュージアムアクセシビリティー研究会」を受けました。

そのあとは、未来館のご協力で、SCの方々にきていただき、SCとの交流会を設けました。

 

2日目:21_21 design sight

まず21_21 design sightで「ゴミうんち展」をみました。

森美術館

森美術館では「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」を鑑賞しました。

メゾンエルメス、森岡書店

そのあとはメゾンエルメスで「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」を鑑賞し、講師としてもお呼びした森岡先生の森岡書店を訪ねました。

美術館や科学館はそれぞれの目的や目標を掲げています。「展示」と一言で言っても、その中の意味や方向性が異なることを、今回の性格の異なる様々な場所を訪れて肌で感じた受講生が多かったと思います。時には作家の表現に耐えられなくて気持ち悪くなるし、時には自分だったらもうちょっとこうしたかもという想像を広げる展示もあります。ふに落ちるものも、もやもやするものも、理解できないものも、わからなくても好きなものもあるかと思います。その様々な体験を通して頭だけでなく、身体性を用いて分かろうとしていく試みが、展示ではできるでしょう。科学技術コミュニケーションの場として、美術館や科学館での活動を今後も注目してほしいと思います。

ご協力いただいた日本科学未来館、鈴木智香子さん、森岡先生、ありがとうございました。ご参加のみなさん、お疲れ様でした!