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10 年に値する、濃密な1年間

2010.2.25

私は小樽市青少年科学技術館の学芸員でした。そこで、仕事に活かせる科学技術コミュニケーション能力を高めたいと思いCoSTEPを受講しました。修了した今振り返ると、この1年というものは、けっこうハードだったなと思います。でも、私にとっては10年分に相当するくらいの価値がありました。それほど得たものが多いと感じています。
様々なテーマの講義を受けたことによる知識の広まりも成果のひとつですが、私にとっての一番の収穫は「人との出会い」でした。理系の研究室ではなかなか出会えない広い視点を持った教員。様々な分野に興味を持ち、ユニークな能力や感性を持った受講生。これらの「人」たちと一緒に、「科学」や「表現すること」について議論することにより、私の科学技術コミュニケーション能力が高まったのだと思います。単に学ぶのではなく、「相互コミュニケーションをすること」の大切さを実感しました。
小樽市青少年科学技術館は昨年12月で閉館しましたが、その機能を引き継ぐ「小樽市総合博物館」が、今年7月にオープン予定です。そこでは、今まで以上に多様な人々と接することになるでしょう。 CoSTEPを受講して得たこと、人的ネットワークの広まりを活かして、市民との科学技術コミュニケーションを深めていきたいと思います。

本科生修了 大鐘卓哉
小樽市新博物館開設準備室