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新しい「気づき」連続だった10月間

2010.2.25

とにかく楽しい10カ月間でした。先生方、受講生の方との出会いは新鮮で、その集まりの中から何かを生み出す作業はやりがいのあるものでした。私は以前、日本科学未来館で主に対話型の科学コミュニケーターとして働いていました。結婚を機に札幌に引っ越し、ここでも科学技術コミュニケーション活動をしたい、また同じ志を持つ仲間と知り合いたいという思いからCoSTEPを受講しました。 これまで関わってきたのに、「何でいまさら?」とよく聞かれました。しかしだからこそ新しく見えることがあると思ったのです。科学館では来館者を相手にしますが、CoSTEPではもっと広く一般の方への科学技術コミュニケーションを考えます。サイエンス・カフェの企画・実施や、様々な側面からの講義を通して、社会と研究者をつなぐことの素晴らしさとやりがいをこれまで以上に実感しました。 また、これまで対話型のコミュニケーション活動を行ってきた私に、ライティングの面白さを気づかせてくれたのもCoSTEPの演習でした。自分の考えを言葉に表す作業や、効果的なインタビューとその文章化など、実際に手を動かしてご指導いただくことがとても刺激的でした。 今後はここでの学びと出会いを活かして、新しいことに挑戦していきたいと思います。現場で活躍する先生方、そして全国、海外に広がる幅広い受講生が集うCoSTEPならではの学びの場がここにはあります。科学技術コミュニケーションを改めて考え、実践する場を与えて下さったCoSTEPに心より感謝いたします。

本科生修了/小川ちひろ
主婦、元日本科学未来館科学コミュニケーター