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細胞をテーマにした小学生向けのワークショップ「からだの中をのぞいてみよう!」を開催

2014.8.27

2014年8月6日(水)、サイエンスパーク(主催:北海道/北海道立総合研究機構)のプログラムの一つとして、小学生向けのワークショップ「からだの中をのぞいてみよう!」を開催しました。

会場となったケーズデンキ月寒ドームには、あいにくの雨にもかかわらずおよそ2600名が来場。このうち、事前に申し込みをした小学1・2年生の児童18名がワークショップに参加しました。

修了生と受講生のコラボ企画

 

今回のワークショップの原型は、4年前に札幌市内の小学校で実施した親子サイエンス教室。今回は、前回の企画メンバーである木本舞さん(5期修了生)と栃内新先生(北大理学院特任教授)、郡伸子(学術研究員)が中心となって、CoSTEP10期生の有志8名と一緒に企画を練り上げていきました。

前回の企画がもとになっているとはいえ、対象を低学年限定とすること、2時間のプログラムを1時間に短縮することといった制約があり、企画は容易ではありません。いかにして馴染みのない ”細胞” を理解してもらうか、工夫の見せどころです。

1か月という短い準備期間の中で、「人間の体はさまざまな種類の細胞でできていることを体験的に理解してほしい」「生き物の体のすごさ、面白さを知り、生き物や自身の体に興味をもってほしい」とゴールを設定し、短期決戦でのぞみました。低学年の子どもたちが理解しやすいように、子どもたちのよく知っている ”人造人間” をキーワードにして、ストーリー仕立てでワークショップを設計していきました。

本番スタート

ほぼ完成に近づきつつある人造人間1号、2号(10期ライティング・編集実習 纐纈直也さん・田中泰生さん)がイスに座っています。この人間を造っているのが、トチナイ博士の研究所のスギタ助手(10期選科B 杉田恵子さん)です。スギタ助手は、トチナイ博士(北大理学院特任教授 栃内新さん)に内緒で人間を造ろうとしていて、子どもたちに手伝ってもらって早く完成させたいと企んでいます。子どもたちは、スギタ助手の面白そうな話に目を輝かせています。

細胞をつくってみよう

スギタ助手から細胞についてのレクチャーを受けた後、子どもたちはスギタ助手の手伝いをして、細胞をつくっていきます。人間の体にある37兆個もの細胞のうち5個の細胞――神経・皮ふ・血液・腸・筋肉――をつくります。つづいて、自分でつくった細胞は体のどこの部分なのか、と考えながら、人造人間1号、2号に貼りつけていきます。数を競うかのように、次々に細胞を完成させ、細胞で人造人間を埋め尽くしていきます。

細胞を貼り付けて人造人間が完成?!

子どもたちに手伝ってもらったおかげで人造人間が出来上がりました。スギタ助手は大喜びで動かそうとしますが、思い通りに動きません。そこへ、トチナイ博士がやってきます。そして、子どもたちに何をしていたのか問いかけます。

たくさんの種類の細胞で人間のからだはできている

最後は、トチナイ博士を囲んでの細胞談義です。トチナイ博士から、幹細胞や分化のしくみについてのお話を聞きます。好奇心旺盛な子どもたちは、さまざまな質問をぶつけます。その質問に対し、小学校1・2年生でも理解できる言葉を選び、わかりやすく説明するのは至難の業です。いつもは冷静なトチナイ博士でさえ、大汗をかいたそうです。

ワークショップ終了

最後は記念撮影をして、夏休みの自由研究になるように作成したワークシートをお土産に持ち帰ってもらいました。さらに、参加した小学1・2年生には難しい話なので、保護者向けの副読本「お持ち帰りBOOK」を配布して締めくくりました。

今回のイベントでは、10期のライティング・編集実習の一環として、今井瑞依さん、神田あかりさん、佐々木学さんが中心となって副読本「お持ち帰りBOOK」を制作しました。