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北海道大学で科学技術社会論(STS)学会が開催されました

2016.11.17

2016年11月5,6日(土日)、北海道大学高等教育推進機構において、科学技術社会論学会(Japanese Society for Science and Technology Studies, 通称STS学会, 会長:藤垣裕子東京大学教授)第15回年次研究大会・総会が開かれました。

当日は紅葉のキャンパスを大雪が覆い尽くすという厳しい天候となりましたが、日本全国から学会員、非会員含めおよそ180名が参加して、活発な議論が展開されました。

科学技術社会論は、科学史、科学哲学、科学社会学などをベースに、科学技術と社会の関わりについて論じる学際領域です。科学技術コミュニケーションも主要な研究領域の一つとして扱い、研究者や実践者らが活発に活動報告しています。

本大会が北海道大学で開催されたのは10年ぶりとなります。実行委員長を松王政浩CoSTEP代表がつとめ、事務局長を川本思心・理学研究院准教授(CoSTEP)、事務局に三上直之・高等教育推進機構准教授(同学会理事・元CoSTEPスタッフ)、早岡英介CoSTEP特任准教授、難波美帆・グロービス経営大学院特任准教授(元CoSTEPスタッフ)、郡伸子・工学研究院事務補佐員(元CoSTEPスタッフ)などCoSTEPと関わりの深い教員らを含む10名が実行委員会を組織して実施しました。

実行委員会メンバー

実行委員長 松王政浩(北海道大学大学院理学研究院)

実行委員  川本思心、蔵田伸雄、郡伸子、難波美帆、早岡英介、藤吉隆雄

      三上直之、吉田省子(以上 北海道大学)、佐々木香織(小樽商科大学)

松王政浩・実行委員長(理学研究院教授・CoSTEP代表)

また今回は多くのCoSTEP受講生や修了生が、ポスター制作や大会実行委員会企画ワークショップの記録係、また受付等に参加しました。

科学技術社会論学会第15回年次研究大会・総会ポスター

制作:近藤あずさ(CoSTEP本科生)

本大会においてCoSTEPスタッフ(川本思心、早岡英介、池田貴子)は以下のような研究発表を行い、ワークショップのゲストやファシリテーターも務めました。ワークショップの記録係として、竹内琳加さん(CoSTEP受講生)、渡辺瑞穂さん、本間真佐人さん(CoSTEP修了生)も参加しました。

それぞれのセッションでは、参加者らから積極的な質問が交わされ充実した研究発表となりました。

【大会実行委員会企画ワークショップ】「STS におけるアクションリサーチを考える」(11/5 B,C会場)

永田素彦(京都大学)

「コミュニティの災害復興の実践研究」(聞き手:三上直之)

八木絵香(大阪大学)

「「“被害者”と“加害者”のあいだにある」という方法」(聞き手:吉田省子)

植木哲也(苫小牧駒澤大学)

「研究が引き起こすアイヌ遺骨問題」(聞き手:蔵田伸雄)

早岡英介(北海道大学)

「音声映像メディアを現地調査にどう活用するか」(聞き手:郡伸子)

【グループセッション】教育(11/6 A会場)

座長:平田 光司

池田 貴子・早岡 英介(北海道大学)

「科学技術コミュニケーション教育への期待と評価」

オーガナイズドセッション】「責任ある研究・イノベーション」のための組織と社会(11/6 C会場)

オーガナイザー:川本 思心(北海道大学)

中村 征樹(大阪大学)

「日本の研究公正の現状と課題」

標葉 隆馬(成城大学)・吉澤 剛(大阪大学)・上田 昌文(NPO 市民科学研究室)・

中尾 央(山口大学)・川本 思心(北海道大学)

「学会組織はRRI 教育を担い得るか」

川本 思心(北海道大学)

「RRI とデュアルユース研究」

また学会前日夜には、CoSTEP主催・科学技術社会論学会および総合博物館共催で、第91回サイエンス・カフェ札幌「人類たずねて三千里 ~異文化フィールドワーカー 幸せを考える~」が開催されました。ゲストは山内太郎・北海道大学大学院保健科学研究院教授、ファシリテーターおよび企画・演出をCoSTEPの古澤輝由が務めました。

今回、はじめてサイエンス・カフェ札幌を北大総合博物館1F、知の交差点にて、アルコールを含めた1ドリンク制で実施しました。科学技術社会論学会学会員含め40名をこえる参加者が詰めかけ、立ち見も出るほどの盛況で好評をいただくことができました。


サイエンス・カフェ札幌「人類たずねて三千里」の様子

今回、北海道大学で開催するにあたり、物心両面でお世話になった科学技術社会論学会関係者の皆様、手伝ってくださった皆様に感謝します。どうもありがとうございました。

※写真はサイエンスカフェ札幌を除き、学会関係は全て藤吉隆雄特任准教授(理学研究院)撮影