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選科A活動報告「どっちの科学ショープラスチック光と~」

2018.9.27

選科A 4班 「むらっちとゆかいななかまたっち」

浅沼清香、高月文彦、中川美緒、渡部祐司

(イベントチラシ)

イベント内容

「みなさん、今週はスタバに行きましたか?」私たちのイベントはこのような問いかけで始まりました。スターバックスが「プラスチックストローの使用を2020年までに廃止する」との方針を発表したことを取り上げ、「身近にあるプラスチックとどう付き合うか」を考えます。

(導入の様子)

イベントは「脱プラ派(プラスチックを使わない派)」と「活プラ派(プラスチックを使う派)」がそれぞれの意見を3回に分けてプレゼンテーションする形で進めました。

(脱プラ派:渡部祐司・司会進行/浅沼清香・プレゼンテーション)

(活プラ派:中川美緒・プレゼンテーション/高月文彦・判定進行)

各プレゼンテーション後、参加者には記録用紙「ゆらぎシート」の自分の判断に該当する位置にシールを貼ってもらいました。シールの位置変化は参加者の判断の変化「ゆらぎ」を表します。その後、参加者同士で「ゆらぎ」を共有しました。

(ゆらぎシート)

(参加者同士で「ゆらぎシート」を共有する様子)

最後に情報の出典が脱プラ派は環境保護団体のHP、活プラ派は企業やリサイクル推進団体のHPであったことを説明し、「情報によって人の判断はゆらぐ、情報を多角的にとらえることが大切」であることを伝えてイベントを終えました。

目的

一面的な情報に左右されない判断基準を持ち、リテラシーを養う

健康や災害に関する情報を正しく判断する能力を身に着けることは科学技術に対する興味の有無に関係なく全ての人々にとって重要であると考えてこの目的を設定しました。

達成目標

自分が出会う情報によって判断がゆらぐということを体験する

対象

高校生

科学技術への興味の有無を変える契機のひとつに高校の文理選択があると考えました。興味の有無に関係なくイベントに参加してほしいとの思いから、「高校への出前授業」を想定しました。

(ディスカッションの様子)

実施した結果

アンケート(回答者数35名)では、「(1)ゆらぎを体験できたか」「(2)ゆらぎを可視化してみて、『情報を多面的に集めて判断すること』の重要性に気づくことができたか」との質問に対し、「①強くそう思う。」または「②そう思う」との答えはどちらも約60%でした(グラフ1)。

また、「イベントへの意見を記述してください」との質問に対しては「ゆらぎを感じることができた」「面白い」/「ゆらぎを感じなかった」「主目的がわからない」と両方の意⾒がありました。判断をゆるがせる仕掛けをさらに検討すべきだと感じました。

(グラフ1.ゆらぎの体験および多角的判断の重要性についてのアンケート)

次にアンケート回答とゆらぎ(シールの位置の移動距離)との関連性を確認しましたが、傾向は認められませんでした(グラフ2、グラフ3)。ゆらぎの感じ方には個人差があるため、ゆらぎを感じない人への配慮が必要であったとわかりました。

(グラフ2.ゆらぎと移動距離の相関/グラフ3.多角的判断の重要性と移動距離の相関)

メンバーの役割

渡部祐司:司会進行/スライド作成

中川美緒:プレゼン/ゆらぎシート、ロゴマーク作成

高月文彦:判定進行/チラシ作成

浅沼清香:プレゼン/アンケート、Tシャツ作成


(むらっちとゆかいななかまたっち)

イベントを実施して学んだこと、発見したこと

(1)演出の重要性

「脱プラ派」「活プラ派」の役作りや意見共有の演出など、より参加者を引き込むような演出が必要でした。

(2)リハーサルの重要性

当日は時間が足りず「ゆらぎ」の共有時間を十分に確保することができませんでした。リハーサルをしっかりと行い、時間配分を綿密に計画することが重要だと痛感しました。

(3)神は細部に宿る

アンケートには「文字が小さい」、「『脱プラ派』と『活プラ派』のスライド位置の違いが気になる」といった意見がありました。参加者が誤解なくイベントに集中できるよう、参加者を意識した細部までの作りこみが重要だと感じました。

謝辞

短い時間の中でイベントを作り上げ多くの気づきを得られたのは適切なアドバイスと温かいご指導(時には厳しいコメントも…)をくださった村井貴先生、CoSTEPの先生方のおかげです。感謝いたします。