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アーティスト北大で滞在制作をするKitAプロジェクト始動

2019.3.22

北大×アート、KitA(キタ:Kagaku into Art)プロジェクトとは

アーティストが地域や機関に滞在し、そこでの経験や資源を通して作品を制作することを「アーティスト イン レジデンス」と呼びます。CoSTEPでは2018年に「差の湯の会」と「研究者とクリエイター:森について考える」というプロジェクトで、アーティストやクリエイターによる北大での滞在制作を試行してきました。

KitA(キタ:Kagaku intArt)プロジェクトは、そのようなアーティストと北大の研究者や学術資源をつなぐための枠組みとして、2019年より開始するプロジェクトです。

現在、CoSTEPの教員でありアーティストの朴炫貞と、外部のアーティストである上村洋一(かみむら よういち)さんが、このKitAプロジェクトの枠組みで滞在制作に取り組んでいます。

自然と人間との連関を音で聞く

上村洋一さんは、フィールドレコーディングという手法で、自然の音を録音し、その音を視覚的な表現と組み合わせ作品化するアーティストです。今回、上村さんは北の自然の音を通して、人間が自然にもたらす影響、そしてその影響で変わっていく自然から再び人間にフィードバックされる部分を掬い取ろうと試みています。

このような制作コンセプトを携え、上村さんは2018年の9月から、北大の研究者にインタビューを行ったり、北大の施設を訪ね、リサーチを重ねています。

(北大の施設を見学し、北大にある学術資源について調査しました)

(低温科学研究所の青木茂准教授を訪ね、海にもたらされる温暖化の影響についての話を聞きました)

2019年2~3月にかけ、天塩研究林に出向き、現地の研究者やスタッフの協力を得ながら、作品制作に取り組みました。上村さんは天塩の雪原の映像を撮り、朴さんは森にある生命について見つめました。

(撮影、録音に対して、研究林のスタッフの皆さんの協力を得て進めています)

(リサーチ中に研究林を撮影した古い銀板写真を発見!これも作品コンセプトの一部となるかもしれません)

その後、流氷をテーマにする作品制作のため、斜里町ウトロに移動し、流氷が生み出す環境音を採取してきました。

滞在制作を終え、その模様はCoSTEPのスタッフ内に共有され、今後の制作計画等が話し合われました。