科学コミュニケーションと 科学ジャーナリズム
内村 直之
科学ジャーナリスト、CoSTEP特別講師
2015.3.18
僕が科学についての文章を書くようになってからどのくらいの時間が経ったか。高校生の時の「日記」みたいなものなら40数年、小学生の「季節だより」からなら50年を超える。それでメシを食うようになってからは30数年だが、自分の思う科学に関することが、そこそこのレベルで書けるようになってきたかなと感じるのは、最近のこと。人それぞれだけれど、毎日が大事だな、とやっぱり実感する。科学コミュニケーションと僕がかじってきた科学ジャーナリズムはやや性格が異なるカテゴリーだが、基礎はやはり前者だと思うし、それはジャーナリズム以外のいろいろなものの基礎でもある。北海道大学CoSTEP(とその前身)がその基礎を「大学」という場で10年も続けてきたのは苦労の連続だったはずだ。初期の現場をちょっとだけ拝見したことがあり、その後の活躍もWEBなどで見せてもらっている。そういうCoSTEPの努力がそろそろおおきな実をつけてくるころだろう。科学コミュニケーションの世界で、その存在感はますます大きくなっていると思う。今年からささやかなお手伝いができるのは、とても嬉しいのである。