CoSTEPのカリキュラム

CoSTEPのカリキュラムの特色

CoSTEPのカリキュラムでは、6つのモジュールからなる講義を通して体系的に科学技術コミュニケーションを理解し、さらに実践経験豊富な教育スタッフが、講義・演習・実習の3つの授業形式を効果的に組み合わせることで、体系化された理論の実践を可能にします。

6つのモジュール

CoSTEPの講義では、科学技術コミュニケーションの概念的理解から、科学技術コミュニケーションを実装するための手法の理解、そして科学技術コミュニケーションの実践にまつわる課題、実践事例を体系的に学びます。その中で、科学技術コミュニケーションを俯瞰する「一般化」から、自分事とする「主体化」を経て、社会の立場から科学技術コミュニケーションを実装する「社会化」へと意識を発展させていきます。

本年度開講科目

講義レポート

充実した教育スタッフ

科学技術コミュニケーションの経験豊富な専任のCoSTEP教員や博士研究員に加え、CoSTEP以外の北海道大学の教員、放送番組制作や、出版・編集、科学館の運営・展示企画、各種アウトリーチ活動など、現場の第一線で経験を積んだ学外の外部講師がバラエティに富んだ授業を提供します。

スタッフ一覧

CoSTEPの目的

CoSTEPは、科学技術コミュニケーションの教育・実践・研究を互いに有機的に関連づけながら行なう、新しいタイプの組織です。

CoSTEPが養成する人材、それは科学技術コミュニケーターです。科学技術コミュニケーターは、科学技術の専門家と一般市民との間で、科学技術をめぐる社会的諸課題について双方向的なコミュニケーションを確立し、国民各層に科学技術の社会的重要さ、それを学ぶことの意義や楽しさを効果的に伝達する役割を果たせる人です。今日、こうした橋渡しを担う人材が、大学や研究機関のみならず、社会のあらゆる場面で必要とされています。そこでCoSTEPでは、広く社会人に開かれた人材養成プログラムを展開します。

科学技術コミュニケーターは、特定の資格がある職業ではありません。CoSTEPでは、さまざまな立場で、実際に橋渡しの役割を果たしうる人材を養成しています。
その他、北海道大学の学生や教職員を主な対象として、科学技術コミュニケーション教育のための各種のプログラムを開発し、提供しています。

これを具現化するために、CoSTEPでは教育研究上の目的及び教学に関わる3つの方針(卒業認定・学位授与の方針: ディプロマ・ポリシー、教育課程編成・実施の方針: カリキュラム・ポリシー、入学者受入れの方針: アドミッション・ポリシー)を、別に定めています。

入学者の選別方法

CoSTEPを受講できるのは大学を卒業した方、またはそれと同等のリテラシーを有することを条件としています。本科においては上記の条件およびCoSTEPへの学ぶ意欲、コミュニケーション能力、科学技術コミュニケーション活動への具体的な関心、活動への積極性、柔軟な態度を受講申し込みの際に提出する課題文および面接によって判断します。選科においては、課題文で上記の点を確認し、判断します。研修科においては、具体的な科学技術活動及びそれを実行できる能力を、受講申し込みの際に提出する課題文および面接によって判断します。

CoSTEPの3つのポリシー

ディプロマポリシー

CoSTEPでは、学術的な文脈で発展してきた基礎科学、社会に実装される科学技術、そして科学技術をめぐる社会的課題に対し双方向コミュニケーションを実践し、多様なステークホルダー間のギャップを調整したり、専門的な科学技術に対し信頼や関心を抱くきっかけを生み出すことができる科学技術コミュニケーターの育成を目指しています。

CoSTEPではこの理念に基づき、科学技術とその社会に関する広範囲な知識を有し、その背景の複雑さを踏まえた上で、実践的で柔軟なコミュニケーションを実装できる能力を有し、なおかつ自らの実践を自律的に振り返り、継続的に自らの能力を発展できる人材に対し、科学技術コミュニケーターとして認定します。

カリキュラムポリシー

CoSTEPでは、デイプロマポリシーに掲げる能力を達成するために、下記の方針に従った教育を実施します。

  • 科学技術コミュニケーションが設立し、発展した歴史的、社会的、文化的背景を理解し、多様なステークホルダーの立場に立った活動を実施できるよう、体系的かつ広範囲な知識獲得を可能にする講義を提供します
  • 多様な立場を理解する力を育成するため、多様な背景を持った受講生同士が実習、演習を通して協調的に学び合う場を提供します
  • 文脈に沿った多様な科学技術コミュニケーションを展開できるようになるため、演習において様々な技能を学ぶ機会を提供します
  • 科学技術コミュニケーションを設計、実装できる力を育成するため、実習において現実の場面における科学技術コミュニケーション活動を受講生主体で実践します
  • 自らの活動を振り返り、学習や活動の課題を発見し、自ら学び、改善していく意識を高めるため、講義、実習、そして全体のカリキュラムの中で定期的に振り返りの場面を設けます

アドミッションポリシー

CoSTEPでは、下記のような受講生を求めます

  • 科学技術コミュニケーションを基礎的に学ぶために必要な基礎的能力を持っている人
  • 多様性を踏まえたうえで双方向な科学技術コミュニケーションに関心を持っている人
  • 科学技術コミュニケーションにまつわる様々な技能を具体的に獲得することに意欲を持っている人
  • 実践を通して学ぶことを目指し、CoSTEPの科学技術コミュニケーション活動に積極的に参加し、実習の活動に必要であれば規定の時間を超えた学習活動も確保できる人
  • 自己の成長のため、これまでのやり方にとらわれず、自らの偏見や思い込みを修正しながら、柔軟に学ぼうとする人