Articles

ラジオ180回:分子の動きが見えるかも!? 発光性メカノクロミズム

2011.7.9

 

●研究室に行ってみよう

北海道大学工学研究院 有機元素化学研究室  伊藤 肇 教授

●コーステップインフォメーション

8月6日(土) 第58回 サイエンスカフェ・札幌 

「ただの水からエネルギー?」 ゲスト:触媒化学研究センター 阿部 竜 准教授

10月1日(土)第59回 サイエンスカフェ・札幌 

ゲスト:工学研究院 有機元素化学研究室 伊藤 肇 教授

◆研究室に行ってみよう 〜工学研究院 有機元素化学研究室〜

今回は、北海道大学工学研究院 有機元素化学研究室、伊藤 肇(いとうはじめ)先生の研究室を訪ね、北大における最先端の研究の1つ、「発光性メカノクロミズム」について伺ってきました。取材したのは、CoSTEP7期生の藤田あさこさんです。

伊藤先生の研究室は、昨年ノーベル化学賞を受賞された、鈴木章先生の後継にあたる研究室で、金を使った化合物「金錯体」について研究されています。

緊張いっぱいの藤田さん、第一声「発光性メカノクロミックって何ですか?」と少し間違えてしまいました。

(左奥・伊藤先生、右手前、藤田さん)

先生はやさしく訂正してくれました。「発光性メカノクロミズム」というのは・・・

  「こする」という弱い刺激を与え、紫外線を当てると、そのこすった部分だけが鮮やかに光る、という現象です。これは、特殊な化合物「金錯体」の分子構造が、「こする」刺激を与えることで、不安定な並びとなり、その変化が紫外線を当てると光る、というものです。

「将来的にどんなものにつかえますか?」という問いには「秘密の手紙なんかに使えるかもしれないね、紫外線照射器を別便で送れば。」と笑顔で答えてくださいました。

お忙しい中、伊藤先生ありがとうございました。

※番組の中で見ていた「発光性メカノクロミズム」の動画は伊藤先生の研究室WEBから見ることができます。

有機元素化学研究室

   (伊藤肇先生)

オープニングコントでは演技力が試されました。

お疲れ様でした。