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映像制作選択実習を開催しました

2022.10.5

2022年9月23-24日の2日間、苫小牧研究林と札幌キャンパスにて、苫小牧研究林/北方生物圏フィールド科学センターとアドビ社とのコラボで、映像制作選択実習を開催しました。CoSTEPからは朴、古澤、福浦が指導に入り、本科・選科から受講生14名が参加しました。

テーマは「影響」

2日間制作する映像のテーマは「影響」。CoSTEPもコラボしているS.I.D.E プロジェクトのアーティスティック・リサーチャー、中井悠さんの話が、今回のテーマの始まりです。influenceの語源を辿ると、ルネサンス期に星々から流れて宿るオーラーのようなことの、オカルトからの視点に行き着くことで、その語源から現在における「影響」が使われる現像を研究しています。苫小牧研究林の広い空間、積み重なっている長い時間軸、そこにいるさまざまな生き物、行われている研究… 苫小牧研究林での「影響」を見つけ、ペアで撮影と編集し、1分前後の映像を仕上げることをお題として実習を進めました。


貸切バスで苫小牧研究林へ向かいました

事前学習

2日間の制作に先立ち、オンラインによる事前学習がありました。CoSTEPスタッフの朴による影響に対する話や映像制作に関するレクチャーと、井上さん(アドビ エデュケーションエヴァンジェリスト)コンテンツを作成するにあたっての心構えやツールとのつながりに関するレクチャーがありました。

撮影

23日の撮影日。朝7時に札幌キャンパスに集合し、バスで苫小牧研究林に向かいました。植竹さん(苫小牧研究林 准教授)からの森に関する説明をうけ、林内に移動しました。あいにく強い雨で撮影は大変でしたが、普段とは違う森の様子をみることができました。

まずは、木々の研究で使っている、日本最大の規模をほこる林間クレーンに乗ってみたり、その周辺で行われる研究についての説明をうけ、撮影を行いました。移動中、また現場では植竹先生、中村林長、奥田さんの説明を受けながら撮影ができたので、森をより深く理解することができました。

次に、苫小牧研究林は1600年代と1700年代の樽前山噴火によって、火山灰で覆われた特殊な地層を持っていることで、その地層での植物の成長を比較できる研究サイトに移動し、撮影をしました。

苫小牧研究林は川が流れることも特徴で、最後にはシャケの様子も含め、水辺での撮影を行いました。

雨具をまとっても濡れてしまった体を乾かしつつ、昼食を挟んだ午後からは森林資料館と森林記念館を訪ね、撮影を行いました。

1日の振り返りをして、札幌に戻りました。

編集

24日は、札幌キャンパスで編集作業を行いました。編集に関するミニレクチャーを踏まえ、アドビのプレミアを使って編集を進めました。編集ソフトウェアを初めて使う人も多く、最初ツールへの戸惑いと、映像構成に関する迷いがある様子でしたが、最終的に全員講評に向けての映像を提出することができました。

講評

まず制作した映像を上映し、それに対する作者のコメント、受講生からのコメント、スタッフからのアドバイスがありました。

感想

参加した受講生は、以下のような感想を残しています。

“映像制作に大きな壁を感じていたが、意外とできそうかもと思うことができた。同時に、映像制作の大変さを知ることができた。”

“映像制作をする上でのマインドセット・人による視点の違い・ペアワーク・目的をもって伝えるということ”

“ライブ配信とは異なる、動画を編集することの難しさと面白さを体感できたこと。実習が始まる前は、たった1分の動画を作るのかと思っていました。同じシーンの動画を流すならあっという間に過ぎてしまう1分ですが、どのカットをどれだけ入れるのか、どういう順番で入れるのか、1分を充実させることの難しさを感じました。”

“動画を作るためには色々なステップがあって、沢山考える必要があると分かりました。”

“短い時間で協力して作品を作り、自分たちで作った作品を批評してもらえる機会はなかなかないので、大変いい経験になった。”

“音楽と映像の組み合わせという概念を実感することができました。CoSTEPの仲間と同じプロジェクトを進められるというのがたいへんいい機会となりました。”

制作した映像の公開

ご協力いただいた苫小牧研究林、北方生物圏フィールド科学センター、アドビ社のみなさん、ありがとうございました。

映像を見る