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ファシリテーション選択演習を開催

2016.7.17

札幌も暑くなってきた7月16日(土)の午後、いつもの教室を離れて、遠友学舎にてファシリテ―ション選択演習を実施しました。総勢24名の参加者の中には、道外から駆け付けた受講生もいました。講師は酒井麻里先生(日本ファシリテ―ション協会 副会長)です。普段は企業でお仕事をしつつ、ファシリテーターとしても活発に活動されている酒井先生に、理論と実践の両面からサイエンスカフェの準備のためのグループワーク等に必要となるファシリテーションについてお話して頂きました。

まずはアイスブレイク

演習は、まず受講生同士の自己紹介から始まりました。名前、ニックネーム、ファシリテーションの経験などを紙に書いて、グループで共有します。開講から2カ月経ちましたが、まだ新たな発見があったようです。

場が温まったと思ったら、さらにゲームが用意されていました。「ファシリテ―ション」から想起される漢字一文字を、なるべくはやく出すゲームです。制限時間は3分。なんと最も多いグループで60文字も出てきました! 「和」「流」「話」「創」「解」「黙」「場」「楽」「聴」等々… このゲームによって参加者のファシリテーションのイメージを共有する事ができ、さらにファシリテーションのイメージも広がりました。

ファシリテーションとは

ファシリテーションとはラテン語でfacil、英語ではeasyという意味です。つまり人々の活動が用意にできるように支援し、うまくことが運ぶようにかじ取りする事をさします。時と場合によって求められるファシリテーションのスキルは千差万別ですが、酒井先生によると大きく分けて四つあるといいます。それは場のデザイン、合意形成 構造化、対人関係、の四つのスキルです。今回の演習ですべてを扱うことは難しいため、場のデザイン、対人関係の二つに絞ってお話が進められていきます。

場のデザインのスキル

場のデザインのスキルは、目的・目標・ルール・プロセス・メンバーの五つの要素からなります。酒井先生の解説のあと、さっそくミニワークです。お題は「あなたが開催したいワークショップ、または主催/出席している会議の場のデザインの五つの要素を考えてみましょう」です。受講生はそれぞれの体験を整理し、発表。それを酒井先生がホワイトボートにまとめていきます。目的がはっきりしない話し合いの場が意外に多いのではないか、という意見が多かったようでした。

対人関係のスキル

対人関係のスキルは、聴く力・訊く力・観る力・応える力で構成されています。「聴く」と「訊く」は違うもので、「聴く」は積極的傾聴とも相手の話を意識的に聴くこと。「訊く」は、質問をして考えたり述べることを促すことです。

解説の後には聞いた事を体験するために再びミニワークです。グループのなかからファシリテーターを2名選んで、「科学技術コミュニケーションを実践するうえで必要なモノ・コト」について他のメンバーから意見を引き出し、広げる質問をしていきます。

ファシリテーションの姿勢

レクチャーの最後にはファシリテーターの心得についてのお話がありました。この五つの心得は2W3Bで表されています(中野・三田地)。why(常になぜを問いかけること)、watched what happens(プロセスを見ること)、Be holding a BA safe and secure(安全・安心な場を確保すること)、Be neutral(中立であること)、Believe what happens in your participants(参加者の相互作用を信じること)の五つです。

グループワーク「科学技術コミュニケーションとは?」

休憩の後は、これまでの解説やミニワークで得たことを早速活用して、グループワークを行いました。お題は「科学技術コミュニケーションとは?」です。今回の演習は、受講生はファシリテーションについて学び、酒井先生は科学技術コミュニケーションについて学ぶ、というしつらえだったのです。場のデザインの五つの要素を確認してから35分間のグループワークが始まりました。

科学技術コミュニケーションについて模造紙にまとめた後は、KPTで今日の学びをふり返ります。KPTとはkeep、problem、tryの略で、「できたこと」「課題」「次やること」をまとめる方法です。

最後に全員でふり返りをしました。

酒井先生には短い時間の中で、ファシリテーションについてギュッと詰め込んで密度の濃い演習をしていただきました。ただしファシリテーションは奥深いものです。まだまだ学ぶことは多くあります。そして何より実践です。科学技術コミュニケーションにおけるファシリテーターとは何か? 今回の刺激を元に、受講生はぜひさらに学んでいってほしいと思います。

酒井先生ありがとうございました。