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2016年度 立命館慶祥中学校高等学校 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)運営指導委員活動報告

2016.12.22

CoSTEPでは、高大連携の活動の1つとして、江別市にある立命館慶祥中学校・高等学校のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)運営指導委員を毎年、スタッフが務めています。2016年度は昨年度に引き続き、葛西奈津子(CoSTEP客員准教授)が運営指導委員として運営指導委員会に加わりました。

SSHとは、文部科学省より指定を受けた高等学校等において、国際的な科学技術関係人材を育成を目指し、学習指導要領によらないカリキュラムの開発・実践や課題研究の推進、観察・実験等を通じた体験的・問題解決的な学習等、先進的な理数教育を実施する事業です。SSHとして、とくに大切な活動の一つに課題研究があります。

課題研究とは、社会課題や学術課題に対してそれぞれの生徒がリサーチクエスチョンを設定し、研究に取り組み、論文にまとめるものです。 

今年度から、葛西・種村剛(CoSTEP特任助教)の2名で課題研究の研究計画報告会(2016年5月20日)、中間報告(9月28日)、校内発表(11月2日)に参加し、学生に課題研究の指導を行いました。

   

(スクリーンにパワーポイントの資料を投影して口頭発表を行います)

 

SSH課題研究発表会(12月13日)には、ステージ発表とポスター発表が行われました。課題研究発表では、他の運営指導委員から「課題設定から実験の組み立て、結果の考察に至るまでのプロセスがほかのどのSSH校よりもしっかりしている。もちろん、未熟な点はあるが、むしろ高校生らしい考察と展望をもっている点が非常に好ましい」との声がありました。


(ポスター発表の様子)

課題研究の指導の時間をとってくださった立命館慶祥中学校・高等学校の先生方に、感謝申し上げます。これから、生徒の皆さんが、課題研究の成果を踏まえて、どのような論文を作成するかを楽しみにしています。

今年度の課題研究発表会表題

物理分野

スターリングエンジンにおける効率の測定、水面波の性質の研究、混合粉体の斜面の安定性、垂直軸型風力発電のエネルギー変換効率の向上、電波の受信、自動車走行の効率化

化学分野

葡萄による布の染色、藍染の染色方法と色落ちについて

生物分野

クマムシ類の個体数の変化と生息環境、北海道域におけるウミホタル類の分布・採集・飼育および形態観察について、磁気とワラジムシ交替性転向反応

地学分野

身の回りの大気汚染、竜巻に下降流は存在するのか、川の決壊〜浸透破壊〜、粉粒体の液状化現象の関係