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高橋晋平先生:アイデアしりとりで発想するワークショップを開催

2016.12.25

アイデア・コークリエイターの高橋晋平先生(株式会社ウサギ 代表取締役)をお招きして行われた、CoSTEPの講義「新しいアイデアの創出法と企画実現のためのプレゼンテーション」では高橋先生のオリジナルメソッド「アイデアしりとり」が紹介されました。

アイデアしりとりはしりとりをしながら、ランダムなキーワードを複数挙げ、時には組み合わせたり、時にはまったく関係ないものを思い浮かべたりして、新しいアイデアを発想する手法です。高橋先生がバンダイの社員だった頃、∞プチプチなど数々の大ヒット玩具を生み出せた背景には、アイデアしりとりがあったそうです。

(ワークショップで、受講生にアドバイスをする高橋晋平先生)

講義の後、アイデアしりとりで企画を考え、プレゼンテーションするワークショップを開催しました。受講生はグループに分かれ、「アイデアしりとりで発想する、科学技術を使った新しい玩具の企画提案」のお題の下、企画作りを進めました。

(まずはしりとりをしながら、キーワードを付箋に書き、模造紙に貼っていきます。)

(思いがけないキーワードが出てきて、大笑いすることも。雰囲気作りに役立つのもアイデアしりとりのメリットです。)

(グループワークの進捗を見つめる高橋先生)

(しりとりが終わったら、そこから何が発想できるかさらに深掘りしていきます。)

(深掘りする中で、キーワードをまとめていきます。そこからさらに新しいアイデアが浮かび上がります。)

講義では、多くのステークホルダーが関係する中で、自分の企画をうまく通すための手法も教えていただきました。企画は人の欲望に訴えかけるものでなくてはなりません。それを念頭に入れて、各グループはプレゼンテーションしていきます。まるで玩具メーカーの社内コンペのように、熱量のあるプレゼンテーションが続きます。

(1班は大きな身振り手振り、顔の表情、声のトーンなどに抑揚をつけたプレゼンが光りました。)

(2班は着座スタイルでプレゼンしました。演技しながらの構成は聴衆の心をつかみました。)

(3班の企画に対し、アドバイスする高橋先生。事例を挙げながら、企画を膨らませるアイデアを示してくださいました。)

(4班の企画は癒やしをテーマにした、ハグしてくれる玩具です。AI搭載で、グチを聞きながら励ましてくれるそうです。)

(5班は演技する形式でプレゼンテーションを行いました。恥ずかしがらずに演技することも重要な要素です。)
 

市民と研究者との対話の場を創造する時、科学技術コミュニケーターには企画立案の力が求められます。経験やデータに裏打ちされた企画ではいつかどこかで見た覚えのあるものになりがちです。人の心に刺さる新しい企画を生み出すには偶然性に頼ることが必要です。紙と鉛筆さえあればすぐにできるアイデアしりとりは偶然でしか成し得ない企画を創造するのに大いに役立つことでしょう。

高橋先生、ありがとうございました。