設立10周年を心からお祝い申し上げます。

約10年前、RISTEX「社会システム／社会技術論」プログラムが始まり、同じ頃、科学技術振興調整費により東大、早大の兄弟とともにCoSTEPが誕生しました。当時、STSバブル、科学コミュニケーション（科コミ）バブルと揶揄され、自嘲したものでしたが、その後、科コミ三兄弟はそれぞれの個性を順調に育んでいると見ておりました（私見ながらCoSTEPの強みは体系的実践です）。

そうした中で発生した東日本大震災は科コミの実践・研究に新たな課題を突きつけました。当時の状況を多少なりとも俯瞰できる立場からは、三兄弟はそれぞれに活躍したとは思うのですが、それでも「いざとなると役立たない科コミ」といった多くの批判から教訓を導き出す必要があります（STSも同様です）。次の10年でこの教訓に応え、CoSTEPが素晴らしい成人式を迎えることを楽しみにしております。