“ Critical Friends of Science ”
伊藤 真之
神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授、神戸大学サイエンスショップ
2015.3.18
2005年に取り組みを開始したいくつかの科学技術コミュニケーター養成に関わるコースのうち、社会人に開かれたCoSTEPには、私自身強い関心を寄せました。すばらしい取り組みと成果を重ねられて10年を迎えられることを心からお喜び申し上げます。
CoSTEPとのお付き合いの中で最も強く印象に残っているのは、2006年に開催された「サイエンスコミュニケーション・ワークショップ in Sapporo」でのTom Shakespeare氏のサイエンスカフェについての講演です。サイエンスカフェに参加する人々には、“Critical friends of science”(時には苦言を呈してくれるような友人)であってほしいというメッセージなど、今でも心に留まっています。
現在、私たちは、滋賀大学/京都大学の加納圭さんを代表とした研究開発プログラムPESTIで、幅広い国民の科学技術政策の形成過程等への参画の場づくり・仕組みづくりに取り組んでいます。科学技術政策への参画促進は日本の科学コミュニケーションにおいて最も重要な課題のひとつであり、今後いろいろな地域との連携を構想しています。CoSTEPとの連携も楽しみにしています。