編集方針
科学技術コミュニケーション編集委員会は、下記の方針で編集を行います。投稿する場合にはこの編集方針を十分にご理解の上、別に定める「投稿規定」、「執筆要領」に従って原稿を作成して下さい。
- 様々な主体による科学技術コミュニケーション活動・教育・研究の成果を蓄積し、外部からの評価をうけつつ科学技術コミュニケーションを発展させていくために、所属や分野に関係なく広く投稿を受け付ける。投稿資格は設けない。
- このため、学術研究論文だけではなく、実践活動の共有に寄与する報告・ノートの投稿も歓迎する。
- 科学技術コミュニケーションの発展に寄与する幅広い知見を蓄積するために、様々な分野やトピック、手法を扱った原稿を歓迎する。したがって、様々な分野の研究者や多様な立場をもつ実践家を想定し、専門外の読者でも内容と意義を理解できるように原稿を記述することを投稿者に求める。
査読基準
原稿の種類は「論文」「報告」「ノート」とする。投稿者は原稿の内容と査読基準に鑑みていずれかを選択して原稿を作成・投稿する。なお各原稿に求められる水準の相対的目安をA: 高い、B: やや高い、C: 標準として示す。
- 「論文」とは、科学技術コミュニケーションに関する研究成果をまとめた論考で、先行研究や既存の実践事例等を十分に踏まえたオリジナルな考察を含むものをいう。
有用性(A)
(ア)課題設定や問題意識は科学技術コミュニケーションの論考として適切か
相対性(A)
(イ)先行研究や既存の実践事例等を的確に踏まえているか
新規性(A)
(ウ)論旨や報告されている事例等に独創性や新規性があるか
信頼性(A)
(エ)研究方法や分析の枠組みは適切か
(オ)論文の構成、論理展開に問題はないか
(カ)十分な根拠、データに基づく立論がなされているか
形式性(A)
(キ)表題、英文要旨、キーワードは内容に合致しているか
(ク)文章表現や用語は明晰か
(ケ)形式は執筆要領に沿っているか
(コ)その他、投稿原稿の内容に応じて必要な観点 - 「報告」とは、科学技術コミュニケーションに関する新規性のある実践事例等について、その内容や特色を述べたものをいう。
有用性(A)
(ア)課題設定や問題意識は科学技術コミュニケーションの論考として適切か
相対性(B)
(イ)既存の実践事例等を的確に踏まえているか
新規性(B)
(ウ)報告されている事例のテーマ、実施手法、評価手法、解釈等に独創性や新規性があるか
信頼性(B)
(エ)当該事例の基本的な情報を適切に記述できているか
(オ)文章の構成、論理展開に問題はないか
(カ)十分な根拠に基づく立論がなされているか
形式性(A)
(キ)表題、キーワードは内容に合致しているか
(ク)文章表現や用語は明晰か
(ケ)形式は執筆要領に沿っているか
(コ)その他、投稿原稿の内容に応じて必要な観点 - 「ノート」とは、社会情勢の変化に目を配りつつ、実践された科学技術コミュニケーションの概要や実施結果を速やかに記録・公開することを目的とした論考である。以下のような論考がノートに含まれる。
1)実践された科学技術コミュニケーション実践の記録、オリジナルな手法の紹介、実践者へのインタビュー、実践の中で感じたご自身の問題提起などを、論文や報告の形式にとらわれない(エッセイなどの)形式で記したもの
2)論文や報告の前提となる資料を整理した(分析した)結果を記したもの
3)学術的な背景を持たない投稿者にも広く投稿を呼び掛けるために設けた、エッセイや記事
有用性(A)
(ア)課題設定や問題意識は科学技術コミュニケーションの論考として適切か
相対性(C)
(イ)既存の実践事例等を一定程度踏まえているか
新規性(A)
(ウ)報告されている事例のテーマ、実施手法、解釈のいずれかに一定程度の独創性や新規性があるか
信頼性(C)
(エ)当該事例の基本的な情報を適切に記述できているか
(オ)文章の構成、論理展開に問題はないか
(カ)一定程度の根拠に基づく立論がなされているか
形式性(A)
(キ)表題、キーワードは内容に合致しているか
(ク)文章表現や用語は明晰か
(ケ)形式は執筆要領に沿っているか
(コ)その他、投稿原稿の内容に応じて必要な観点
査読プロセス
- 編集委員長が、JJSC掲載に相応しい内容と体裁であるかどうかを判断する。最低限これを満たしていないと判断した場合、原稿は査読者には回さず、不受理とする。
- 投稿者への連絡は基本的に編集委員長が行う
- 論文・報告の場合、編集委員長が、2名の査読者を編集委員(編集委員長および副編集委員長を含む)と科学技術コミュニケーションに関する有識者から選定し依頼する。
- ただし、2名とも外部査読者とはしない。
- 投稿者と利害関係があったり、共同研究をしている者は査読者としない。
- 編集委員長が投稿者に含まれる場合、副編集長が査読プロセスに関する業務を行う。編集委員長と副編集委員長の両名が投稿者に含まれる場合、編集委員の中で編集委員長経験者があたる。
- ノートの場合、編集委員長が、1名の査読者を編集委員(編集委員長および副編集委員長を含む)から選定し依頼する。
- 投稿者と利害関係があったり、共同研究をしている者は査読者としない。
- 編集委員長が投稿者に含まれる場合、副編集長が査読プロセスに関する業務を行う。編集委員長と副編集委員長の両名が投稿者に含まれる場合、編集委員の中で編集委員長経験者があたる。
- 編集委員長は査読者の結果を考慮し、審査結果を決定する。審査結果は編集委員会での承認を経て正式に決定とする。
- 再投稿・継続審査の場合、基本的に初回の査読に基づいて編集長が査読を行うが、修正の状況によって初回査読者に再度依頼する。
- 不採択とした査読結果に対する異議申し立てについては、十分な根拠があれば申し立てを認め、再度査読によっては審査結果を変更する場合もある。
審査結果
- イ)掲載可
- ロ)コメントを考慮して修正すれば掲載可
- ハ)コメントを考慮して修正すること(掲載の可否については再度査読を行う)
- ニ)掲載不可
「掲載可」または「コメントを考慮して修正すれば掲載可」の場合は、掲載に際しての種別(「論文」「報告」または「ノート」)も合わせて判定する。
寄稿
上記査読原稿の他、編集委員会の依頼による原稿も掲載する。査読基準のうち「形式性」を満たす必要があるが、基本的に査読は行わない。ただし、読者の利便性を考慮し、適宜カテゴリー名をつける(例: インタビュー・シンポジウム等)。
この編集方針および査読基準等は、改定することがあります。執筆にあたっては、このページで最新の情報を確認してください。
2014年2月18日制定
2015年3月2日改定
2022年5月2日改定
2023年6月1日改定
2021111月1日改定