社会と大学の懸け橋として
山口 佳三
北海道大学総長
2015.2.24
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニットとして2005年に創設されたCoSTEPが今年度をもって10周年を迎えるに至ったことは、誠に慶ばしき限りであります。
2009年度までの5年間は文部科学省科学技術振興調整費による新興分野人材養成に係る委託事業として実施されました。幸いにして社会から高い評価を頂き、事業評価も良い結果が得られ、2010年度からは本学の自主事業として展開し、昨年度までにすでに550名以上の修了生を輩出しております。受講生ならびに修了生の活躍は、本学の広報、アウトリーチ活動への参画に留まらず、広く社会全般への貢献を果たし、他大学とは一線を画す本学の教育実践の独自性に大きく寄与していると認識しております。
また、これらのCoSTEPの活動成果が評価され、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(理解増進部門)を受賞したことは、本学にとっても大変意義のあることと考えております。
昨今の社会情勢の変化、大学教育や研究者コミュニティに対する社会からの要請の変化に本学として十全に応えていくことは、教育研究と等しく大学に課せられた責務であります。この責務を深く認識しつつ、さらに来るべき未来社会に対して創造的なビジョンを提案・実現していくにあたり、「科学と社会の橋渡し」をミッションとするCoSTEPには、ますます重要な役割を果たして頂きたいと期待するところであります。