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ラジオ168:2010212

2010.2.12

 

寄生虫・エキノコックスに迫る

セレンディピティ〜科学を変えた瞬間〜 アーサー・フライ「のり付きのメモ、付箋」
研究室に行ってみよう 北海道大学大学院・獣医学研究科寄生虫学教室・奥祐三郎(おく ゆうざぶろう)准教授
コーステップインフォメーション CoSTEP Way——5年間の活動を振り返る”2009年度CoSTEP修了式を2月27日に開催

◆研究室に行ってみよう 〜えっ?うちのワンちゃんに寄生虫が?〜

今回は、北海道大学大学院・獣医学研究科寄生虫学教室の奥 祐三郎(おく ゆうざぶろう)先生の研究室を訪ねました。

担当ディレクターは5期生のマッチこと、近藤 奨(こんどう つとむ)さんです。

奥祐三郎先生

近藤奨さん

今回は、奥先生が研究に取り組んでおられる、北海道内でキツネや野ネズミの体内に寄生している「エキノコックス」についてお話を伺いました。人間の体内に入ると、深刻な場合は死に至る肝機能障害を引き起こします。

ある程度年配の方や、北海道の山に登ることがある方はご存知のことかと思いますが、1960年代に道東でエキノコックスに感染した患者さんが何人か見つかりました。

エキノコックスの成虫(資料提供:奥祐三郎先生)

エキノコックスはキタキツネから人間に感染すると言われ、キタキツネが多く生息する道東では「道東の風土病」などと言われたこともありましたが、その後全道に広まり、今では毎年20人くらいの患者さんが見つかっているそうです。

これまで有効な駆除方法がなく、感染が恐れられていましたが、奥先生たちのグループは、道東の小清水町で駆虫剤を混ぜた餌を使って、キタキツネからのエキノコックスの駆虫を行い、大きな成果を挙げたそうです。

また最近では羊蹄山の山麓の5つの町が一緒になって、駆虫剤入りの餌の散布も行なっているそうです。

多包条虫(エキノコックス)の一生(資料提供:奥祐三郎先生)

エキノコックスという寄生虫は、野ネズミの体内で数十万倍に増えます。そしてこの野ネズミを食べたキツネの体内でエキノコックスは卵を生みます。この卵が キツネの糞に混じって外に出てきます。この卵が人間の服などに付着し、そこを手で触ると、その卵が手につきます。その手を洗わないままで、口に触れるとエ キノコックスに感染するそうです。

このように人間への感染はエキノコックスの卵によるもので、しかも経口感染しかしないそうです。もちろん人から人への感染もありません。

皆さん、外から帰ったら、必ず手洗いをお忘れなく!

奥先生のお話に耳を傾ける

ところで、ここで怖いお話を一つ。

それは、最近飼い犬がエキノコックスに感染するケースがあるそうです。

その訳は、・・・。

飼い犬を散歩させるときに、首輪のリードを長くしたり、犬を放したりすると、飼い主が知らない間に野ネズミを食べてしまうことがあるのだそうです。そしてその野ネズミの体内にエキノコックスが寄生していたら、・・・。

キツネは1日に何十匹と大量にネズミ(エゾヤチネズミなど)を食べますが、犬は1日にそんなに大量にネズミを食べることはないので、犬から感染する頻度は非常に低いといえます。

しかし、おかしいと思ったら、すぐ獣医さんに診てもらって下さい。すぐに駆虫して下さる筈です。

最後にみんなで記念写真

◆セレンディピティ〜科学を変えた瞬間〜

今回は、今やオフィスの必需品となった「ポストイット」の発明にまつわるセレンディピティです。ごゆっくりお楽しみ下さい。担当は、カッキーこと、柿本恵美さんです。

なお、今回の話は、あくまでも事実をもとにしたコミカルなフィクションですので、その点をご了解願います。関係者の皆様、ゴメンナサイ。

みんなでアメイジンググレイスを歌う

追記:コント中で「アメイジンググレイス」の歌が流れてきますが、この歌は、ラジオ班のメンバーが一生懸命歌いました。お聞き苦しい点があるかと思いますが、この点も平にご容赦をお願い致します。


今回もお疲れ様でした!

(文責:毛呂達)