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ラジオ169:2010217

2010.2.17

 

サイエンス・カフェ特集: 地球の鼓動を感じよう〜ジオパーク・アポイ岳の魅力に迫る〜

特集:サイエンス・カフェ 第50回サイエンス・カフェ札幌「地球の鼓動を感じよう」ゲスト: 新井田清信(にいだ きよあき)さん(北海道大学大学院理学研究院地球惑星システム科学・准教授)

◆アポイ岳で「地球の鼓動」を感じる

第50回サイエンス・カフェ札幌「地球の鼓動を感じよう〜ジオパーク・アポイ岳の魅力に迫る〜」(2010年1月30日;sapporo55ビル1階インナーガーデン開催)の様子をお届けします。

今回は、北海道様似町にある、アポイ岳ジオパークについてお話いただきました。「ジオ」とは地球や大地のこと。ジオパークは、ダイナミックな地球の歴史に触れることが出来て、しかも学術的に貴重な場所です。ぜひ番組をお聞き下さい。

当日は、たくさんのお客さんが集まってくださいました

ゲストの新井田清信(にいだ きよあき)さん

先生が持っているのは、アポイ岳ジオパークのキャラクター「カンランくん」がついた指し棒です。かんらん岩はアポイ岳をつくっている岩石で、この日の話題の中心でした。アポイ岳は北海道日高山脈の南端にある、標高810mの山です。

司会は5期生の三原義広さん

こちらの指し棒には、花の形をした「アポイちゃん」がついています(写真ではよく分からなくてすいません)。背面のガラスにも、アポイ岳に咲く花の写真が 並んでいます。アポイ岳は低い山ですが、かんらん岩を中心とした土壌は、高山と同じくらい養分が少ないため、固有の高山植物が育つそうです。

サイエンス・カフェの受付の横には、様似町からお借りしたアポイ岳ジオパークの旗が立っています。番組でも話題になりました。

配られたパンフレット

カフェの内容が理解しやすいように、かんらん岩の写真でデザインした資料も配りました。

上の写真がそれです。緑色の部分は、かんらん岩の実物写真を取り込んでデザインしています。

(左上:プレートが沈み込み、地下に多様な岩石ができました/右上:北米プレートがのりあげて、日高山脈をつくりました/中央:地球内部で重なっている地 層が、日高山脈で縦縞にあらわれています/左下:かんらん岩は地球の内部、上部マントルという部分にあります/右下:3つのプレートを上からみたところで す)

日高山脈の岩石標本も展示しました

今回は、新井田先生からお借りした岩石標本を展示しました。持ってみると、どの岩もずっしり重く、地球内部にあったということが実感できます。特にかんら ん岩はひときわ重いので、それを地下から持ち上げた地球内部の変動のすごさを、観客の皆さんに体験していただけたのではないかと思います。

休憩時間にはたくさんの方が展示を見に来てくださいました

カフェの後半です

地球を構成するいくつかのプレートのうち、北海道の裏側辺りで広がった2つのプレートが、日高山脈で衝突しているそうです。まさに「地球の鼓動を感じよ う」というタイトルの通り、地球規模の変動が日高山脈を作ってきたことが分かりました。普段の生活では想像もしないような、壮大な地球の歴史とパワーを感 じることができました。

奥のホワイトボードには、お寄せいただいた質問を掲示しました。当日は時間がなくなってしまったので、続きは番組をお聞きください。「かんらん岩の野外での見分け方は?」「かんらん岩の緑色の成分は?」など、新井田先生から興味深いお話をうかがいました。

◆ポッドキャスト収録の様子

というわけで、今回もサイエンス・カフェ特集として、会場でのお話をもとに、北大内のスタジオでポッドキャストの収録を行いました。CoSTEP第5期本 科・カフェ5班のメンバー、武田増満さん、三原義広さん、毛呂達さん、小山牧子さん、そして私、木本舞が参加しました。お忙しいなか新井田先生も、この収 録に参加してくださいました。

左からメイン司会の武田さん、小山さん、木本

収録の様子 左から三原さん、滝沢さん、毛呂さん


みなさんお疲れさまでした!

新井田先生、ご協力くださった皆さま、どうもありがとうございました。

世界的にも珍しいかんらん岩と、そこに咲く高山植物。皆さんもアポイ岳ジオパークにぜひ行ってみてください!

(文責:木本 舞)