お正月に日本中を熱くさせた「箱根駅伝」。今年は低温や強風の影響で、棄権する選手やゴール直後に倒れこむ姿を多く目にしました。その勝敗の鍵を握ったものの1つに「体温」があります。
1月26日(土)のサイエンスカフェでは「体温アガレ!〜スポーツ科学から見る駅伝〜」と題して、駅伝レースを切り口に、「ウォーミングアップ」をテーマに専門家にお話を伺います。
ゲストは、北大陸上競技部コーチで、駅伝の監督も務めた経験のある、北海道大学高等教育推進機構准教授の瀧澤一騎さんです。
瀧澤さんは、現役の陸上選手だったころ、他の強い選手と自分の違いについて疑問をもち、スポーツ科学の研究を始めました。以降、陸上部のコーチになった今も、競技の現場に携わりながら、科学的な視点から実践的な研究を続けています。
そんな瀧澤さんと、カフェのメンバーがはじめてお会いしたのは、昨年11月下旬。陸上部コーチならジャージ姿かと思いきや、スーツ。ビシッとネクタイで決めています。でも足元は、蛍光色のスニーカー。メンバーの第一印象は、体育会系のナイスガイという感じでした。
何度か打合せを重ね、メンバー同士で意見を交換し、どんなテーマで、誰に向けて、また、どんな方法でカフェを開催したいか、模索しました。
やがて、出てきたキーワードは「ウォーミングアップ」,「駅伝」。駅伝経験のある人はそういないけれど、見たことがある人は多いはず。その「駅伝」の裏に広がるドラマを、スポーツ科学の視点から解説してもらう、そんなカフェを開催したい、との思いが強くなり、このタイトルが決まりました。
「体温、アガレ!〜スポーツ科学から見る駅伝〜」
タイトルが決まったら、広告用のポスター制作です。グラフィックデザイン実習を受講中の長田詩織さんが、いくつかのラフを用意してくれました。
その中から、メンバー全員で吟味し、最終的に決まったのが、駅伝の臨場感と一場面一場面を映し出すことができる、アメリカンコミック風のものでした。
いままでのカフェでは、このようなデザインは無かったそうで、デザイナーである長田さんのセンスと、メンバーの意見によって、必然的に斬新なものが生まれたような気がします。
当日の演出で、最初からプロジェクトリーダーの久道義明さんが譲らなかったことが1つあります。「エアロバイクで実証実験」をどうしてもやりたい、という熱意に、メンバーも瀧澤さんも巻き込まれ、事前撮影を試みました。
カフェ当日は、実際にウォーミングアップした状態で、再度エアロバイクをこいでもらい、結果を比較する予定です。
「僕、早口だけど大丈夫ですかね。」と当日を心配する瀧澤さん。トークのテンポは、走っているかのようにとてもリズミカル。テンポ良く人を引き付ける熱いトークでお送りするサイエンスカフェで、会場のテンションもアガレ!と願っています。どうぞご期待ください!!
レポート執筆:CoSTEP 8期生 本科 大久保 大悟