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本当の実践は、修了後にやって来る

2010.2.25

「CoSTEP?何かよくわかんないし」 「科学とかよくわかってなさそうな人たちが集まってさぁ、何必死にやってんのって感じじゃない?」 「大学の中にある割には、大学になじめてないっていうか」 「そうそう、別に大学の講義の単位になるわけじゃないらしいしね」 ――などと思っていませんか?特に、学生と研究者のみなさん! 確かに、組織されてまだ5年目で必ずしも知名度が高いわけではなく、活動に対する学生や研究者全員の理解が十分に得られているわけではありませんし、大学のカリキュラムではないので単位にはなりません。 ですが、それは違います! CoSTEPは、私たち学生や研究者としての能力を引き上げてくれる『学びと実践』を提供してくれるプログラムなのです。 かくいう私も、正直、初めはCoSTEPには無関心でした。ですが、CoSTEP主催のイベントに偶然出会い、「実践」を重視した姿勢や科学技術コミュニケーションに対する使命感を目の当たりにしました。 私の志望動機は、3つありました。 1つめは、家族に私の研究をわかりやすくきちんと説明したいと思っていたこと。どんな分野にも言えることですが、ただ専門用語を排除してわかりやすく話せば良いということではありません。事実から逸れることなく、正しく、わかりやすく伝えることが求められます。今では、私のおじいちゃんやおばあちゃんも、私が何を研究しているのかわかってくれています。 2つめは、北大のある組織が主催する出前授業に参加していたこともあり、子供から大人まで広く科学の楽しさをもっと効果的に伝えたいと思っていたこと。展示の方法や言葉遣いといった、直接相手と接するときに工夫しなければならないことはもちろん、イベント運営の方法や、社会で問題になっていることや注目されていることに常にアンテナを張っておくことの大切さも学ぶことができました。 3つめは、芸術やデザイン、ものづくりにずっと関心があったこと。私は、サイエンス・カフェなどのイベントの広報デザインを学ぶ実習に所属していました。さながら「芸術専門学校」「デザイン専門学校」のようなコースで、研究機関に在籍しながらデザインまで学ぶことができるなんて、私にとっては夢のような1年間でした。ひと目で伝えることが求められる広報デザインには何が必要かを考えさせられたり、コンセプトを正しく表現するためのデザインのルールや工夫も学ぶことができました。その結果完成したチラシやポスターが札幌市内いたるところに配布・掲示されるなんて、わくわくしませんか? CoSTEPでの学びの本当の実践は、修了後にやってきます。CoSTEPに参加する1年間で、たったひとつでもいいから自分にしかできないことを見つけ、それを磨いてください。仲間をたくさん作ってください。そしていつか、CoSTEP修了生全員で素敵なイベントを開きましょう。 私がCoSTEPを知り、受講を決めたのは、受講申込締め切りの1日前でした。 今まさに受講を迷っている方、大丈夫! まだ間に合いますよ。

本科生修了/塚本 卓
北海道大学大学院 生命科学院 修士2年