Articles

社会に対する大学の役割を考え続けた一年間

2010.4.7

CoSTEP発足から、紀伊國屋書店札幌本店前で行われるサイエンスカフェやラジオのゲストとして、CoSTEPに関わってきました。札幌を毎週不在にする私にとって、講義・演習・実習の70%以上出席という必須条件はとても高いハードルでしたが、拠点リーダーとして北大に張り付かねばならない状況を幸いにして、第5期本科生として受講してみました。 CoSTEPを外から見たとき、まず思いつくことは、サイエンスカフェではないでしょうか? ところが本科を修了してみて、社会起業・デザイン・科学技術リテラシーなど様々な角度から「科学技術コミュニケーションとは何か?」と問いかける講義こそがCoSTEPの本質である、ということを感じています。 広報メディア企画・制作実習では、北海道大学広報誌「リテラポプリ」の制作を通じて、情報デザインによる自然と伝わる仕組みを学びました。また、e-ラーニングや SNS(さらにCoSTEPをきっかけとしてUstreamやtwitter)などICTリテラシーを学べました。バンクーバー空港での乗り換え時間を利用して受講した、科学リテラシーの講義内容が鮮明に記憶に残っています。 「地球に優しい社会を目指して、大学がどういう役割を果たせるか?」という問いに答えて実践していこうとする際に、受講生の方々との交流を含めて、CoSTEPから数多くのことを学ばせていただきました。ありがとうございました。

山中 康裕
北海道大学大学院地球環境科学研究院准教授・グローバルCOEプログラム拠点リーダー