2014年8月12,13日に、CoSTEPが主催した教職員向け研修「映像制作講座」が開催されました。当初は主にフィールドワークを行う教員向けに開く予定でしたが、参加予定者が実施直前に大幅に変更になったことから、教員5名、技術職員7名、事務職員1名、学生1名の計14名を対象に、広く映像制作全般について解説しました。
12日は撮影、13日は映像編集に関して、1日5時間ほど行いました。それぞれ以下のような内容です。また今回は、経験豊富なTVディレクターの原理之さんを講師に招き、実技指導や実際に撮影した素材や、編集した作品への講評もいただきました。
講師の原 理之さん
■撮影レクチャー
・ビデオカメラの形式、映像のサイズ、ビットレート、インターレース、プログレッシブなど技術的知識
・ひと味違った映像にするための撮影テクニック(全部で9つ)
・音声収録の方法について
・野外ロケのノウハウについて
■撮影実技
・様々なフレームサイズにあわせた構図を作る
・バストショットでおさえるインタビューの基本
・野外でPANやドリー等、様々な撮影技法を試す
・野外でのワイヤレスマイクを使ったインタビュー手法
■編集レクチャー
・撮影実技での映像素材をもとにワンポイントレッスン
・なぜ映像を編集するのか。編集の基本
・アナログからデジタルへ。機材の変遷
・ノンリニア編集とは何か
・Adobe Premiereの使い方。基本的な設定方法
■編集実技
・プロジェクト、シーケンス、タイムラインの概念
・テロップ、音響効果の入れ方
・図形やCGの作り方
・ムービーファイルの書き出し方法
終了後に参加した14名全員にアンケートをとったところ、とても良かった(86%)、どちらかと言えば良かった(7%)と概ね好評でした。
最終的に映像作品(およそ3分ほど)作り上げたのは6名。上映会では、参加者の作った映像に施された様々な工夫に、驚きや感心する声が上がりました。またおまけにつけた映像や、ちょっとユーモアのあるカットに笑い声もおきて、とても盛り上がりました。
以下、受講生の感想の一部です。
・やっぱり脚で稼いでいろんなシーンを撮っておくのが重要だと思った。
・最初と最後の間を撮らないと結局使えないカットになることを痛感した。
・自分は今回は、構図や演出などをあまり固めないまま撮影していたので、しっかりイメージが決まっている人の作品は魅力的だった。
・映像の羅列ではなく、意図あるつながりとなっている映像で、とてもみやすい印象でした。話している途中で、カットを挟んだりCGをタイトルの扱い方ひとつにもそれぞれの個性があり、今後映像編集をつくる際には、参考にさせていただきたいと思います。
今回のアンケートで講座全体に対して、以下のようなご意見をいただきました。
・プ口の目で見て、いくつかの動画(うまいものが良いですが、いくつかは下手なもの)をコメントしてもらえると、上手になるキッカケが得られるかな…と思いました。
・本やマニュアルで勉強出来ない切り口で、おこなってもらえると、参加した意義が高まると思います。
・次回はよりフィールド寄りなのを是非お願いします。
・映像制作の後処理、編集のテクニックや著作権の問題等について深く学んでみたいです。
今後の研修内容をより良くするために、頂いたご意見を活かしていきたいと考えております。参加した皆様、2日間お疲れ様でした。