講義での活発な議論、今も心に
楠見 孝
京都大学大学院教育学研究科教授
2015.3.18
私のCoSTEPとの出会いは、科研費の調査研究として、CoSTEPを訪問したことにはじまります。インタビューによって、CoSTEPが科学コミュニケーションをデザインする人材を育成しつつ、実践をおこない、知のネットワーク作りをしていることを知ることができました。その成果の一部は、『科学リテラシーを育むサイエンス・コミュニケーション:学校と社会をつなぐ教育のデザイン』として出版できました。
第二は、CoSTEPジャーナルへの論文掲載です。私たちが、海外の科学コミュニケーションなどに関する調査研究を投稿した際には、的確なコメントを伴う査読によって迅速に出版公開してくれました。ジャーナルは、日本におけるこの分野の発展に大きな意味を持っているとおもいます。
そして、第三は、2012年7月に、講義モジュール「学習の手法」の1コマとして、「批判的思考力を身につける」というテーマで講義を行ったことです。夜の教室で実務者や大学院生とともに、活発な議論ができたことは今も心に残っています。
CoSTEPが10周年を迎えること、とてもうれしく思うとともに、今後のますますの発展を祈っています。