2015 CoSTEP10周年
CoSTEP私史|杉山滋郎

4. 交わる46.
オープンキャンパス

振興調整費でCoSTEPが活動していた5年間は、活動の拠点が理学部にあった。スタッフは5号館に研究室を構え、授業も5号館で行なっていた。代表の私が理学研究院の所属だったので、自ずとそういう形になったのである。

こうした事情から、例年7月初めに開催される「オープンキャンパス」で理学部が実施するイベントに協力してくれないかとの依頼が私にきた。そこで2006年には、修了生有志の力を借りて企画を練り、大学院生が自分の「お宝」を示しながらプレゼンテーションするというイベントを、理学部大講堂での催しのなかに盛り込んだ。

これが大好評で、2007年以降も依頼が来た。どういう事情からだったか忘れたが、修了生の支援なしに、私が単独でマネジメントを引き受けることになった。大学院生の何人かに出演依頼をし、プレゼンテーション法について簡単な指導を行ない、本番に臨む。こんなことを2009年まで3年間くり返した。いま総長の山口佳三氏が、当時は理学部長として、本番の場に出席しておられた。じつは私が一教員として協力していたのだが、山口氏はCoSTEPが協力していると認識しておられたかも知れない。

いまCoSTEPでは、大学院共通授業科目を3科目開講している。それを考え出し実施するにあたっては、オープンキャンパスに向けて大学院生を指導したときの体験が大きなヒントになったと自分では思っている。3つの大学院科目はその後、CoSTEPスタッフによって改善され、CoSTEPスタッフを中心に実施されるようになっていった。