2015 CoSTEP10周年
CoSTEP私史|杉山滋郎

2. 挑む29.
プレスリリース

ここでプレスリリースをめぐる思い出にも触れておきたい。

CoSTEPが活動を開始した当初、隈本さんがメディアへの働きかけに心を砕いてくれた。プレスリリースの発行もその一つである。大学人として暮らしてきた私など、プレスリリースというものがあることは知っていたけれど、実物を見たこともなければ、どこにどうやって届けるものかも知らず、隈本さんのやること一つ一つが、とても興味深かった。

そこで隈本さんに、講義の中で「プレスリリースの書き方」についても触れてくれるよう頼んだ。わずか10分という短い時間の指南ではあったが、放送記者としてプレスリリースを受取る立場だった人ならではのもので、とても勉強になった。タイトルのつけ方や、本文に何をどんな順で書くかなど、個々のhow toもさることながら、「受取る側の視点から考える」、これがプレスリリースを書くときの基本なんだなと了解した。

私自身、CoSTEPを退くまでの9年間に20回ほどプレスリリースを書いた。“実際に取材され記事になった割合”は9割に近いと思う。隈本さんの指南のお陰だと自分では思っている。(隈本さんの授業をe-learning用に録画した映像から、書き方指南の部分を切り出して自分のPCに保存し、復習に利用させてもらった。)