研究者とその卵の心強い助っ人、 CoSTEP
伊藤 肇
北海道大学大学院工学研究院教授
2015.3.18
私がCoSTEPさんに初めてお世話になったのは、2011年のサイエンス・カフェ(第59回「キセキが光る~動く分子のミラクルパズル~」)です。一般市民向けに自分の研究を説明するのは初めての機会で、楽しくもあったのですが、同時に自分のスキル不足のため大変難しくも感じました。助けていただいた大津先生や多くの受講生には感謝しています。
エネルギーや医療、環境に関する最近の状況を見ても、科学技術の選択のあり方が、一般市民のごく普段の生活を大きく変えてしまうのは明らかです。しかし、現状は一般市民が科学技術を十分理解して選択しているわけではありません。これは研究者の説明ベタにも責任があると思います。今年から博士課程教育リーディングプログラムに所属する学生がCoSTEPの講義を受けられるようになりました。プロの研究者の卵である彼らがサイエンス・コミュニケーションをマスターし、将来このような状況を解決してくれるのではないかと期待しています。