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共にツクリ、直接ツナガル

2014.3.28

普段生活をしている上で、「他人」とのコミュニケーションを阻むたくさんの「障壁」があることをどの程度意識して生活していますか? 年齢、性別、健常者と障害を持った人々、生まれ育った場所、金銭的裕福度、そして理系と文系……。

ですが、私たちの多くはあまりそのことを意識して生活していません。日本のどこでも日本人という民族が住み、日本語を話し、世界的に見れば比較的裕福な暮らしをしている、それがアタリマエの感覚になってはいないでしょうか。あの人もどの人も、日本に住んでいる日本人っぽい顔の人なら、みんな「空気が読める=話さなくてもなんとなくわかる=共通の感覚を持っている」と、私たちは思い込んで生活していないでしょうか。

コミュニケーションとはなんのために存在するのか考えてみたい。それが私のCoSTEP受講のきっかけでした。

私たちは、お互いがどの程度似ているかを認識し合うためにコミュニケーションをする場合が多いと言えるかもしれません。一方で、お互いがどの程度違うかということを理解し合い、それを認め合うこと、世界は多様で、その多様性にお互いに寛容になることを学ぶためにもコミュニケーションは必要なのではないでしょうか。

CoSTEPのみんな、ありがとう。この一年、(いい意味で)みんなと一緒にもみくちゃになったおかげで、自分の中のコミュニケーション論が見えてきた気がする。コミュニケーションするっていうのは、自分の中に他人を取り込む作業なんだね!

これからCoSTEPを受けようとしている方、まずは受講するのを迷ってください。「科学と技術」をキーワードにコミュニケーションを学ぼうなんていう人に、あなたが考える普通の日本人はいません。みんな、とても個性的なこと、請け負います。

そして、1年間きちんと続けられますか? 人と話し合いをし、自分を変えようとする意気込みがありますか? 何かを作ることの苦しさと楽しさを誰かと共有したいと思っていますか?

覚悟が出来たなら、さぁ、どうぞ! 奇抜でクリエイティブな仲間と、新しい世界を紹介してくれる授業にわくわくすること間違いないと思います。

山田 規子 (本科)

北海道大学大学院理学院博士後期課程