レポート:三木 彰真(2015年度本科映像メディア実習/北海道大学農学事務部職員)
CoSTEP映像メディア実習中に取材
日本テレビ放送網にて毎週日曜18時より放送されている報道番組「真相報道バンキシャ!」の石田記者が、2015年6月20日にCoSTEPへ取材に来られました。
左からCoSTEPスタッフの早岡さん,石田記者,CoSTEP本科・映像メディア実習の三木,松岡さん,中島さん
ゲリラ豪雨や突風などの急激な天候変化も予測できる気象衛星「ひまわり8号」の正式運用が2015年7月から始まることにあわせ、気象観測の最前線を伝える内容です。
このVTRの中で2013年8月にCoSTEP映像メディア実習の早岡英介先生が撮影した積乱雲が成長する様子をとらえた映像が紹介されました。
今回、放送の2日前に取材があり、その翌日にCoSTEPにロケに来ることが決まったというスピードロケでした。放送日は2015年6月21日です(時間はごくわずかでしたが…)。この映像はTBS「ひるおび!」でも6月24日に放送されました。
ところで「何故、気象の研究者ではなく、映像を作った人のところに取材?」という疑問を持った方もいるかもしれません。
キッカケはyoutube
今回の取材のきっかけ、それはyoutubeでした。2013年の夏は、札幌市で集中豪雨(いわゆるゲリラ豪雨)が多発していました。
数十分単位で「晴れ→曇→大雨→晴れ」と目まぐるしく変わっていく気象が連日続いていたため、早岡さんは4階の自宅から定点でビデオカメラを回しっぱなしにして撮影しました。
特に積乱雲が急激に成長しているところを切り出して42倍速で編集した動画をyoutubeにアップロードしていたところ、2年近くたった今になって、日テレ「真相報道バンキシャ!」のスタッフが見つけて連絡してきたのです。
きっかけとなったyoutubeの映像「局地的な豪雨(札幌)2013/08/27」
私はこのきっかけを伺った時、率直にいって意外な感じがしました。テレビ番組制作者、とくにバンキシャのような全国放送の番組では、映像について原則自社、または関連会社に委託して高価な業務用機材で撮影・編集するという印象を持っていたからです。
一般市民が撮影してyoutubeにアップロードした映像が、全国放送の番組で使われることもあり得るのです。普通の人でも市販されている機材を使って、テレビ局が使いたくなるような動画が作れるという事実に、大きな可能性を感じました。
フットワークが軽い!
実際に取材にいらした石田記者にお会いして、また一段と驚きがありました。それは、“一人で”かつ“非常に少ない荷物”でいらしたことです。
旅行カバンから、家庭用ハンディカムを取り出し、ものの20〜30分程度で、手際よく指示を出し、放送に必要な映像を撮影されていました。
もちろん、仕事で映像やニュースを作られている方と、一般の人間とは演出の考え方や経験、思考に大きな差があるのでしょうが、そのスピーディーな取材と撮影には本当に驚きました。
技術の進歩によって、一般家庭で使用されているようなビデオカメラも放送の現場で使われているという事実を目の当たりにして、個人による映像制作の未来に、無限の可能性を感じました。
皆さんも、貴重な映像や、面白い企画を思いついた際は、ビデオカメラやスマートフォンで気軽に撮影し、ネット上にアップロードしてみてはいかがでしょうか。思わぬところから声がかかるかもしれませんよ!?