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109サイエンスカフェ札幌「カルボニルひもでつむぐ未来の化学見えない分子をソウゾウしよう〜」を、2019915(日)14:30より開催

FIN
2019
9/15

靴ひも、充電コード、ギターの弦……〈ひも〉は日常にあふれています。〈ひも〉の持つ、長くてしなやかであるという特徴は、結ぶ、つなぐ、奏でるなど、ひもの形状に応じた様々な機能をもたらします。
分子を使ってナノメートルサイズの〈ひも〉を創ることができたら、いままでにない新しい分子の機能が見つかるかもしれません。それは、分子の世界でも形状が機能を生み出すからです。しかし分子は小さすぎて目で見ることも、手で触れることすらできません。そんな分子を操るスペシャリスト、それが化学者です。化学者は、様々な試薬を混ぜる、加熱する、分離するといったシンプルな操作の組み合わせによって「分子が特定の形状になりたくなる」ような環境を準備するのです。

今回のカフェのゲスト、猪熊泰英さん(北海道大学大学院 工学研究院 准教授)は、見えない原子や分子の性質を熟知し、化学反応を制御して、細長いひも状の巨大分子「カルボニルひも」を世界で始めて合成しました。さらに、そのカルボニルひもを自在に曲げたり繋げたりして様々な分子の形状と機能を見つけ出しています。最先端の化学の世界は、一見、とっつきにくいものですが、実は〈ひも〉のように単純で多くの人に馴染みのある考え方も多く隠れています。このカフェでは、猪熊さんとともに身近で目に見える〈ひも〉を使って、目には見えない分子の構造と機能を想像し、創造することで、化学者の研究とその最新の成果に迫っていきます。

【日 時】 2019年9月15日(日)14:30〜16:00(開場14:00)
【場 所】 紀伊國屋書店札幌本店1Fインナーガーデン
【ゲスト】 猪熊泰英さん

     北海道大学大学院 工学研究院 准教授  
     北海道大学WPI化学反応創成研究拠点 主任研究者       
【主 催】 北海道大学CoSTEP
【共 催】 世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)北海道大学化学反応創成研究拠点(ICReDD)
【後 援】 札幌市教育委員会
【定 員】 80人 参加費無料

ゲストプロフィール
 

猪熊泰英(いのくま やすひで)さん

  北海道大学 大学院工学研究院 准教授・北海道大学WPI化学反応創成研究拠点主任研究者

香川県坂出市生まれ。2009年京都大学大学院理学研究科博士課程修了 博士(理学)。東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻で助教、講師を勤め、2016年に北海道大学大学院工学研究院准教授に着任。猪熊グループを立ち上げ、「カルボニルひも」の研究を始める。現在は、北海道大学WPI化学反応創成研究拠点主任研究者を兼任。趣味・好きなものは、ギター・釣り・うどん。“ひも”状のものが好き。

更新日2019.8.28