連続講座「これからのエネルギー政策を考える」の思い出
吉田 文和
北海道大学大学院経済学研究科特任教授
2015.3.18
CoSTEPの思い出で私に強く残る印象は、低炭素プロジェクトと共同で、連続講座「これからのエネルギー政策を考える」を行ったことである。2011年3月11日の東日本大震災と続く東京電力福島第一原子力発電所の事故は、日本の現代史に残る事件である。これを受けて、杉山代表と相談して、低炭素プロジェクトの責任者として企画を練った。Ustreamを使ってインターネット中継を行うという新基軸を打ち出したのも、私にとって初めての経験であった。
第1回の講義を、私が6月に行い、その後、朝日新聞社の編集委員の竹内敬二さん、ベルリン自由大学のミランダ・シュラーズ教授(ドイツの脱原発)、奈良林 直 教授(北大)、石井 彰氏(シェールガス)など、脱原発と原発擁護、両者の立場から、合計10回近くの講義を行った。社会的関心の高いテーマについて、特定の立場に偏らず、適時に連続して取組み、反応は大きかった。