熱い思いに支えられた サイエンス・カフェ
池田 文人
北海道大学高等教育推進機構准教授
2015.3.18
「フィンランドの教育で一番伝えたいことは何ですか?」2005年の12月、第3回サイエンス・カフェ札幌でフィンランドの教育について話をしましたが、その最初の打ち合せでスタッフの方に真っ先に訊かれたことです。私は確か、「子どもたち自身が知識を創り上げていくことです」と答えたと思います。じゃあ実際に子どもたち自身にフィンランドの教育を体験してもらおう、ということになり、保護者の方々は私の話を聴き、子どもたちはその裏で落葉の分類をするという、恐らく世界で初めてのサイエンス・カフェが実現しました。研究者が一番伝えたいことを最適な方法で市民に伝えたい、そんな熱い思いに支えられた試みでした。これからもその熱い思いで研究者と市民をつないでいって欲しいと思います。