イベント

138サイエンスカフェ札幌「もしもし、未来のわたしへ」を開催します

FIN
2024
10/29

人生の「もしも」を考えたことはありますか? 今回のサイエンスカフェでは、プレコンセプションケアを通して、ちょっと未来の人生を見つめてみます。

プレコンセプションケア(略して「プレコン」)は、妊娠・出産を見据えて今の健康を考えたり、生活習慣を見直す取り組みです。プレコンは未来の自分が健康に過ごすための活動。なので妊娠前の若い女性だけでなく、子どもから大人まで、そして男性にとっても大切な活動です。 このカフェでは未来の自分の体について、3人のゲストが事例を交えてやさしく伝えていきます。北大の研究者の前田さんからは、プレコンの定義やきっかけづくりについてお話いただきます。北大病院 産婦人科の馬詰さんからは、出産におけるプレコンの大切さ、そして高校生の時期から性について考えることと、それによる社会の変化について伝えていただきます。最後に保健所で活動している佐野さんからは、保健所でのプレコンの認知と今現在保健所がプレコンにどうかかわっているか、そして保健所など行政がプレコンを普及し私たちをサポートするためなにが必要かについて語っていただきます。

ただお話を聞くだけでは、これからどうしようと考えにくいかもしれません。そこでこのカフェでは、架空の「もしも」の人生を辿っていくワークショップを行います。人生の分かれ道をもしもの人生で体験してみて、自分ならどういう選択をするか、一緒に考えていきましょう。

もしもし、未来の私、人生に起こる「もしも」、自分の体の「もしも」、一緒に話し始めませんか?

日時:10月29日(火)18:30~20:00
場所:札幌コンベンションセンター
共催:2024第83回日本公衆衛生学会総会
ゲスト:馬詰 武さん(北海道大学病院産科・周産母子センター)
    佐野 友宇子(北海道石狩振興局 保健環境部保健行政室(北海道江別保健所))
    前田 恵理(北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室)
聞き手:対話の場の創造実習の受講生

ゲスト

 馬詰 武さん

 

北海道大学病院産科・周産母子センター

普段は、北海道大学病院の産科・周産母子センターというところで、母親と胎児・新生児の医療を行っている産科医です。2年ほど前から、中学校や高等学校に出向いて、看護師、助産師、医師のキャリアパスの紹介とともに妊娠と分娩に関するシミュレーション教育をはじめました。妊娠・分娩の現場に身を置くからこそ感じていることを、若い人たちに伝えることで、若者のライフプランを考えるきっかけをつくれたらいいなと思っています。

佐野 友宇子さん

北海道石狩振興局 保健環境部保健行政室
(北海道江別保健所)

元々は産婦人科の臨床医でしたが、現在は北海道江別保健所で公衆衛生医師として働いています。産婦人科での経験から自分の心と身体に真摯に向き合うことの大切さを痛感してきました。プレコンセプションケア、その中でも性教育はセックス、妊娠など性に直接関わる事柄を取り扱うだけでなく、自分と相手の心と身体を思いやる方法を身につけていくための技術を担っていくものと考えています。産婦人科では一人一人の患者さんへ、公衆衛生ではよりメタ的な視点で、多くの人たちに心と身体を大事にすることを伝えていければと思っています。

前田 恵理さん


北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室

専門は公衆衛生で、集団全体(国民)が健康になることを目指した研究を行っています。特に不妊症は「気づき」から「治療の終結」まで、あらゆる局面において社会の影響を大きく受ける疾病であるため、公衆衛生学的視点に立った研究が不可欠です。不妊症に悩む方を少しでも減らすこと、また、患者さんへのより良い支援のあり方を提案することを目的に、プレコンセプションケアを中心とした様々な社会医学的研究を行っています。


 

更新日2024.10.1