2020年、新型コロナウイルスの流行で、私たちの毎日は大きく変わりました。突然会えなくなった人、なくなってしまった楽しみ、誰にも言えなかった不安――。
「あの日の経験」は、いまも心のどこかにもやっと残っているのではないでしょうか。
- 「ウイルスって、何だろう?」
- 「感染症は、どこから生まれるの?」
- 「これから、感染症とどう付き合っていったらいいのだろう?」
そんな問いかけは、これからも私たちが考え続けるテーマです。
今回のサイエンスカフェでは、札幌市で新型コロナウィルス対策の指揮をとってきた札幌市保健福祉局の医務・保健衛生担当局長 西條政幸さんをゲストに迎えます。
西條さんは、アフリカでのエボラ出血熱対応や、札幌市での感染症対策の最前線に立たれてきました。当日は、西條さんと一緒にコロナ禍を振り返りながら、「感染症と、わたしたちの暮らし」をあらためて見つめてみましょう。
たとえば――
- 「遠くの家族に会えなかった」
- 「楽しみにしていた学校行事がなくなった」
- 「感染した友だちを心配しても、会いに行けなかった」
- 「自分が感染したことを打ち明けにくかった」
そんな日々の“もやもや”を思い出しながら、みんなで語り合う時間もあります。どうぞ気軽に、リラックスしてご参加ください。
【タイトル】コロナの「あの日」を棚卸し-公衆衛生の視点で考えるこれからの暮らし
【日 時】2025年11月30日 (日) 14:00‑15:30(開場:13:30)
【場 所】紀伊國屋書店札幌本店 1F インナーガーデン
(北海道札幌市中央区北5条西5-7 sapporo55 1F)
【ゲ ス ト】西條 政幸(さいじょう・まさゆき)さん/札幌市保健福祉局 医務・保健衛生担当局長
【聞 き 手】沼田 翔二朗(ぬまた・しょうじろう)/北海道大学CoSTEP特任助教
【参 加】事前申し込み不要、参加無料
【人 数】50名程度
【主 催】北海道大学CoSTEP/ 総合イノベーション創発機構 ワクチン研究開発拠点(IVReD)
※このイベントは、「ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業」の一環として開催します。
ゲスト:西條 政幸(さいじょう・まさゆき)さん/札幌市保健福祉局 医務・保健衛生担当局長
西條政幸、1963年1月、北海道函館市生まれ、62歳。1987年旭川医科大学卒業の医師です。卒業後は北海道(旭川市、名寄市、斜里町)で小児科医として働いてきました。1995年から1996年にかけてアフリカ中央部に位置するザンビアという国のザンビア大学で小児科医・ウイルス研究者として働いた経験があります。また、1997年からは国立感染症研究所(現、国立健康危機管理研究機構、感染研)ウイルス第一部で研究者として働き、2021年4月から札幌市保健所で勤務しています。臨床、研究、公衆衛生という領域を専門としてきました。感染研では特に重篤な(致命率の高い)病気を起こすウイルスの研究に従事してきました。感染症の原因となる病原体に感染する経路は、空気を吸う(呼吸する)、食べる・飲む、人と人とが触れ合う、一部には動物(蚊やダニなどの節足動物)から感染するものもありますが、生きる行為そのものが感染経路となります。それだけに感染予防は簡単ではありません。医師として、また、研究者としてウイルス感染症の対策について、新型コロナウイルス感染症対策に従事してきた経験を踏まえて、改めて皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
しばらくぶりに北海道に戻ってきて、とてもうれしく思っています。2019年から、新型コロナウイルス感染症流行のために中止になった年もありますが、函館マラソンと北海道マラソン、欠かさず走っています。どうかよろしくお願いします。