お知らせ
++A&T 04 CoSTEP×SCARTS×札幌の高校生たち「バイオの大きさ/未来の物語」開催
CoSTEPでは、札幌文化芸術交流センターと協同で、バイオとアートをテーマにした中高生向けのワークショップを「++A&T 04 CoSTEP×SCARTS×札幌の高校生たち『バイオの大きさ/未来の物語』」を開催します。
++A&T -SCARTS ART & TECHNOLOGY Project- (プラプラット)は、アートとテクノロジーの関わりをテーマに、アーティストや研究者と SCARTS、そしてワークショップの参加者が共に創造の「場」をつくっていくプロジェクトです。
第4弾では、医療、農業から環境保全まで、さまざまなスケールで私たちが「生きる」ことと密接に関わるバイオテクノロジーに注目します。CoSTEP(北海道大学科学技術コミュニケーション教育研究部門)と連携し、研究者とアーティストの協働によるワークショップを通してバイオテクノロジーの一端を学び、身近な世界に対する新たな視点を得て、私たちをとりまく環境についての未来の「物語」を想像/創造します。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、検温、手指の消毒、マスク着用の徹底など、適切な対策をとって実施いたします。また、感染状況により内容が変更になる場合があります。
内海俊介さん(北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 准教授)
あるときは雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ、泥や藪や虫にまみれてフィールドワーク。またあるときは実験室で DNA を扱い、コンピューターでゲノム分析。私は、ゲノムから生態系までを視野に、「個」をベースに生態系の成り立ちを解明する研究を進めています。そして、人新世における共生のあり方について提案することを目指しています。「個」とは、普段思われているよりずっと意味が深いものです。分子から生態系まで幾重にも積み重なった生命世界で、「個」は響き合い、進化や多様性のダイナミズムを生み出します。
松島肇さん(北海道大学大学院 農学研究院 講師)
かつては当たり前のようにあった身近な自然がどんどん失われていく一方、毎年のように発生する大規模災害を目の当たりにして、これまで自然地域がこういった災害を弾力的に吸収してきてくれたことに多くの人々が気づき始めました。人口減少社会を迎えた今、こうした自然の力をインフラとして利用していくこと(=グリーンインフラ)は最も合理的な国土の姿であると考えます。しかし、人が望む形で自然を利用するには、自然環境への理解とともに適切な計画と管理が必要です。私達はこのグリーンインフラを活用するための研究をしています。
久野志乃さん(アーティスト)
他者の個人的な記憶に基づく世界像を再構築し、物語性のある油彩画を制作しています。作品のモチーフとなることが多いのは他者から聞いた個人的な記憶の話です。個人的な記憶が他者を介して、あるいは長い時間を経て、変化していく様子は、多重の視点から見る風景のように、無数にありえたかもしれない世界を私に提示してくれます。