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2022 多文化交流科目「北海道大学を発見しよう」制作したハガキを公開します

2023.1.18

CoSTEPが開講している多文化交流科目「北海道大学を発見しよう」は、留学生と日本人学生が、自分の視点で北海道大学を発見し、それを伝えるハガキを制作する授業です。今年もCoSTEPの奥本・朴がの指導で、17名の受講生が大学の歴史や発見の仕方、デザインと写真、コピーライティングの基礎を学び、オリジナルのハガキを制作しました。今回は、制作したハガキを、学生自らの紹介文とともに公開します。


「北海道大学を表すものを写真に撮る」というテーマで何を撮ろうか迷っていたところ、ふと北大内のマンホールが目に止まりました。私はハガキを送る相手は北大を目指して浪人している友達にしようと決めていたので、北大のスケールの大きさを伝えるのにちょうどいいなと思いマンホールを撮ることにしました。このハガキにつけた一言「現在地から、」にはその友達に北大からエールを送ってるよという意味だけでなく、自分自身も現在地である北大からさらに成長していきたいという意味が込められています。今回、この授業を通して普段あまり撮らない写真を撮り、初めてハガキを作りとても楽しかったので今後は少しずつ写真を撮ってみようかなと思います。 / 室井 颯

初めて北大に行ったけど、その前はずっと北海道の雪がきれいだというイメージが強かったです。しかし到着した季節は秋なので、雪はまだ降っていなくて、逆に北大へのイメージは自転車がびっくりするほど多いということになりました。
実際に北京にも自転車に乗っている人も多いけど、そんなに多いとは思わなかったです。それに、北大のキャンパスの広さときれいさにも感心しました。噴水もあって、銀杏並木もあって、池もあって……大学というより公園と言った方がいいかもしれません。ハガキの写真は北大のある自転車置き場の様子です。マークのいろもきれいだし、周囲のみどりもとてもいい感じだし、だからその独特な感じを高校時代の友達に伝えたいです。北海道大学の美しさは雪が降った後に現れるだけではなく、他の時期でも人を魅了できます。 / 楊  暁涵

この写真は今年の冬で最初に大雪が降った夜に撮影したものです。私は雪が降らない地域出身であるので、初めて見るこの量の雪にとても興奮し、すぐに家から外に飛び出した記憶があります。大量に降り、足元まで積もっている雪も、凍ってしまいスケートリンクのように滑る道路もとても新鮮でした。また、降雪の影響で空が赤く光っていた様はとても幻想的でした。この写真は北大の体育館の前で撮った写真で、撮る時は真っ白な雪と真っ赤な空が対比となるように注意しながら撮影しました。最初に撮ったものは目で見たものと全然違い戸惑いましたが、試行錯誤を重ねることで、なんとか自分の見てる景色と同じような写真が撮れました。プリントしたものを見た時は自分の中で満足のいくものに仕上がっていて嬉しかったです。 / 間 彩斗

祖父母や親戚のおじさんおばさん宛の葉書です。緑の木と昔の建物(博物館)、最近の建物(理学部)、青い空が一眼に見える景色を、時間の重なり(歴史)に喩えました。その時間の重なり(歴史)とは、二つのことを意味します。①一つ目に、私がしていること(「研究」:先行研究―歴史―に基づいて行うものー新緑―)を意味して、それを伝えたいと思いました。②二つ目に、私が今まで成長する中で、祖父母やおじさんおばさんとの交流(思い出)を意味するものです。それに対する感謝の気持ちを伝えたいと思いました。それとともに、個人的な好みとして、冬よりも春や夏の北大のキャンパスが好きで、お気に入りの写真です。/ 尹  太佑

北海道大学の自然がきれいであることと、さらに何か違うことを表現したくて、あの看板の写真を選んだ。大学の中の誰でも採ってしまえるような場所に研究に使う大切な資料が置かれているというのが面白いと思った。また、看板の汚れや錆具合から、北海道大学の長い歴史を感じることができると思った。
全体の構図としては、文字が書いてある看板が目立ちすぎるのは良くないということだったので、若干左にずらし、上のほうの3割くらいを黄色い葉、その他の部分を緑の草となるようにした。こうすることで、黄色い葉の色鮮やかさをしっかり表現できたのではないかと思う。
あ、採るのやめとこという文字も、自然が綺麗で思わず採ってしまいそうになるということが表現できたと思う。 / 吉田 翔一

このハガキの写真を撮る時に、太陽を浴びたタンポポに惹かれてこの明るさを記録したいという気持ちがあります。このタンポポに、命の強い力を感じました。緑の芝生​の​上にある白いタンポポは小さくて、いつか遠いところに行きますが、その時、タンポポを見た時の感動を伝えたいのです。一瞬も永遠だから、いつでも笑顔で生きて行こう。 / 梁  美美

このハガキの工夫した点は、北大の自然豊かさが最大限に表現されるようにしたことだ。例えば、手前側に川を配置しハガキの端っこがわざと川で切れていることにより、手前側にどこまでも川が続いてるように感じられ、北大の広大さを示すことができる。また、太陽が照って川に木々たちが反射している。川に木々たちを反射させることによってよりボリューミーな森林や綺麗な川を表現できた。そして、木にピンクのテープが撒かれてることにより、ここはただの森林ではなく大学であるということが再確認できるようにした。 / 平田 航大

外国人にとって北海道大学と言ったらやはり銀杏並木かなと考え、たくさんの写真を撮った。その中では秋の写真が一番好きだった。あの時は初めて秋っぽい景色を見た。故郷の台湾で見えない景色を友達とシェアしたかって、その気持ちを込めて、ハガキを書いた。文字の部分は川端康成の名作「雪国」の「長いトンネルを抜けると雪国であった」というセリフを真似して北海道の寒さと白さを表したかった。
そしてただ台湾に送るのは少しつまらないかなと思ってどこか遠い所まで送りたかった。最後の届け先はチェコで交換留学している友達に決めた。大学にいった時、とても仲が良かった友達だったが、距離があったら連絡も少なくなったので、少し寂しさを感じた。そのため、今回のハガキを通してもう一度連絡を取ってお互いの生活をシェアできたらと願っている。 / 周 璇圃

私は、北大のメインストリートを歩いていたネコの写真をポストカードにしました。メインストリートの方でネコを見かけることはあまりなかったので、思わずカメラに収めたのですが動きが早く動物の写真を撮る難しさを身をもって感じました。今回選んだ写真は、沢山連写したうちの一枚です。
「あしあとをたどって」という文字は、ネコの残した足跡をイメージして少しななめに傾けてみました。目の前を通り過ぎるネコを見ると思わず行く先が気になってしまいますが、普段はすぐに見失ってしまいます。でも、雪の上であれば可愛らしい足跡が残って行く道を教えてくれるんだという道民1年目の私の発見も、文字に込めました。
このポストカードは東京に住む祖父母に送ります。日頃から北海道のニュースを見て雪が降ると心配してくれるので、このポストカードを通じて寒くても頑張っているよと伝われば嬉しいです。 / 田中 花奈

この写真は学校帰りに撮ったものです。その日はちょうど初雪の降った日で、初雪が降って嬉しかったのですが、この日はとても寒く、その時はそんな気持ちよりも「はやく雪が止んで欲しい」という気持ちの方が強かったため、その想いを伝えるために、写真をぱっと見たときに一番最初に「止まれ」の標識に目がいくような構図にしました。「白い隕石」という文字は、雪の残像からも分かるほどの雪の激しさを喩えたもので、配置に関しては、看板と文字の高さを揃え間の空間を広く撮ることによって余韻が生まれ、「これから本格的に寒くて辛い冬が始まってしまう」という寂しさのようなものを伝えることが出来ると思い、この位置にしました。
また、このポストカードは高校の時に一番仲の良かった親友に宛てたもので、卒業以来会えていない彼に、自分の安寧と学校での様子を伝えたくて送りました。旭川(親友の出身地)も札幌も雪は多い地域なのですが、降る時期や積もった時の道の様子、気温などは全然違うため、札幌での冬の様子も伝わればいいなと思いました。このポストカードを送ったことがキッカケでそのリアクションやお互いの近況報告などで盛り上がったので、良かったです。 / 鈴木 悠馬

「私にとっての北海道大学、自分が紹介したい北海道大学」というテーマでハガキを作ることが興味深かったです。完成したハガキは、北大に対する思いを伝えることでしたので、クラスの皆さんのハガキはそれぞれ違って個性的だと思いました。
私は、去年、北大の留学生向けの寮に住んでいたときに、窓から撮った写真を選びました。北大の馬術部の馬と鳥が会話しているような写真です。大学の寮から雪の中で、馬術部の馬を見ることができることは、日本では北海道大学でしかできないことだと思います。
完成したハガキはカナダに住んでいるおばあちゃんに送りたかったので、日本語と英語を混ぜたスローガンにしました。日本語は北海道弁で、英語はカナダの方言です。おばあちゃんは若い頃に何度か日本に来たことがあるので、ハガキの裏に説明した北海道弁のフレーズに興味をもってくれると思います。 / KERR Emily Arisa

このはがきの写真は北大の農場の写真だ。北海道といったらやはり広大な土地という印象が強く、北大のキャンパスの広さも北大の大きな特徴であるため、北大内で最も大きさを伝えられる場所は農場だと思いこの場所で撮った。また、羊たちが快晴の空の下でのんびりと草を食べているが、奥には札幌駅の高層ビルが見えているという、自然と都市が両方ある場所であるということも写真から伝えられたらいいなと思う。
初めははがきの縦横の比にこだわっていたため、写真の下側に雑多な草などが移ってしまっていたが、アドバイスをもらい、その部分をトリミングすることで、写真の奥まで目が行くようになり、より広大さが伝わる写真になったと思う。
快晴の下でのんびりしている羊から、夏の青空の元でも過ごしやすい北海道を連想し、絵葉書の一言を添えた。
絵葉書は両親へ送付したが、是非他の地元の友達たちにも北海道に遊びに来てほしいと思う。/ 櫻井 青葉

この授業でみんなといっぱいゲーム​を​やりました。互いに映像を描いたり、レゴで北大の建築物を表現したり、新聞を切ってデザインしたりしました。ゲーム以外にもデザインに関する自分の理解を互いにシェアして、スライドを見ながらデザインのいろいろなことを学びました。
最後は写真の撮り課題で、みんな各自で3つの角度で北大に存在するモノをいっぱい撮影しました​。​みんなの視角で見たモノが写真で伝えられたのが嬉しいです。​
最後の課題として自分が一番好きな写真を選んで、写真に相応しい言葉を考えました。実は今回は人生初めてのハガキを書くことなので、楽しいと思って、今後もハガキを送り始めようと思います! / 陆  邵俊

北海道大学のシンボルと言えば「クラーク博士」が一番に思いついたため、クラーク胸像を題材にしたいと考えた。最初に撮った写真は胸像の上部分に空間が無く、写真が斜めになっていた点があまり良くなかったので、上部分に空間を作り、真っ直ぐにして写真を撮った。「実は私もここにいるさ」の「さ」の部分は北海道弁の「〜さ」を用いて北海道を主張した。
浪人までの19年間お世話にもなったし、北大を全く知らない両親に北大らしい写真を紹介したいと考えたため、両親に送ることにした。/ 嶋田 吏哉

この授業を受ける前は写真を撮ることや写真を見ることに対してあまり興味がなかったけれど、この授業を通して自分が表現し伝えたいことを相手に伝えるために写真の撮り方や被写体の配置、光の当たり具合などをしっかり考えてこだわることを楽しめて、とても興味が出ました。
言葉を写真に添えることは、こだわればこだわるだけ自分の言葉に深みが出てくるような気がしてすごく楽しかったです。みんなの言葉選びもおもしろくて、自分の言葉選びの参考になりました。
グループワークは自分とは異なったバックグラウンドの人たちとも交流できていい経験になりました。 / 古川 敦基

高木 芽依(紹介文は後日公開します)

曾  文稘(紹介文は後日公開します)

2021年度の授業レポート

2020年度の授業レポート