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「社会の中での科学技術コミュニケーター役割科学技術ジャーナリストを例に~」 6/11隈本邦彦先生の講義レポート

2016.7.2

小林 良彦(2016年度 選科B/大学院生)

今回の講師は、隈本邦彦先生。以前は科学報道記者をされており、CoSTEP立ち上げメンバーでもあります。

・科学技術コミュニケーターとは?

・科学技術コミュニケーターが社会の中で果たすべき役割とは?

という問いに関して、科学技術ジャーナリストの視点で解説して頂きました。

非科学的?...科学者と社会のギャップを埋めよう!

科 学技術が専門家だけのものだった時代は、もう過ぎ去りました。現代では、科学技術に莫大な予算が投じられ、生活の中にも最先端の科学技術が浸透していま す。「理解したいけれども、難しそう」「科学技術が進歩しすぎて、なんだか不安」などという気持ちを抱えている方もいるでしょう。

科学者にとっては当たり前。実に科学的。でも市民から見ると「なんだか不安」。そのような感覚のギャップは必ず存在する、と隈本先生は仰います。そして、そのギャップを埋める存在が科学技術コミュニケーターであり、科学技術ジャーナリストはその一典型例なのです。

科学技術を市民に伝えるにはマスメディアが不可欠!

科学関係の講演会やシンポジウム、大学や研究所の公開も多数開催されています。でも、これらのイベントに参加するのは、科学技術への関心が強い人たちです。では、あまり関心のない人たちに伝えるにはどうすればいいのでしょうか。

そこで、マスメディアです。多くの市民は、新聞やテレビなどを通して科学技術に触れています。科学技術ジャーナリストの役割は、とても重要なのです。

科学技術ジャーナリズムとCoSTEP

多くの人が触れるメディアで、科学技術のニュースを取り上げる。そんな場面で、書くべき記事が書け、伝えるべき教訓を見出せる科学技術ジャーナリストの育成が日本でも重要課題となっています。

CoSTEP では何ができるのでしょうか?おそらく、日本の科学技術ジャーナリズムを劇的に改善することは難しいです。でも、CoSTEPを通して、科学技術コミュニ ケーターの素養を持った人材が一人でも多くなれば、情報を吟味することのできる人材が増えることになります。

科学者と社会のギャップは、きっと、少しずつ埋まっていくはずだ!と感じさせてくれる講義でした。

(隈本先生をお迎えして同日開催のジンギスカンパーティーでの一コマ)