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「映像メディア科学技術コミュニケーション」7/16 早岡先生の講義レポート

2016.7.23

杦本 友里(2016年度 選科B/社会人)

今回の講義では、非言語表現としての映像の重要性や、映像作成のポイントについて学びました。講師は早岡英介先生です。講義中は、過去のCoSTEPの映像実習受講者の作品を含む、様々な映像の事例が紹介されました。

『科学を文化にする橋渡しができる人がほしい。日本ではそれが足りない。』という引用文の紹介から始まりました(『科学する文化』広中平祐ほか 東京大学出版会 1995年 より)。科学を文化に橋渡しするにあたって、映像はどのような役割をはたせるのでしょうか。

映像表現には、四つの特徴があります。一点目は、見る人の感情に訴えかけること。二点目は、直観的に理解できること。三点目は、見る体験を共有できること。最後に、時間を編集できることです。映像表現の特徴を表した「テキストの量を極限まで絞ることで、表現が豊かになるということがある」という一言も印象に残っています。

上に示した、表現の特性を踏まえて、「ついつい見てしまう映像」を作るポイントが三つあるそうです。一つ目は、この映像を見ていたいという期待感をつくること。二つ目は、葛藤や感情の動きに注目してストーリーをつくること。三つ目は、視覚的な新しい発見や気づきをもたらすことです。さらには、これらを通して何かを考えさせられるような映像を作ることが科学技術コミュニケーションにおいては重要な課題といえるでしょう。

例えば、二点目の「葛藤」に関連して紹介された映像事例の一つに、「科学者は正確に伝えたい。科学コミュニケーターは分かりやすく魅力的に伝えたい」という二者それぞれの葛藤を取り上げたものがありました。映像の中では、作成者のCoSTEP受講生たちが、科学的な専門知識や用語などをいかに伝えるかということについて苦悩している様子や、科学者が研究のプロセスの中で葛藤している様子が描かれていました。これらがストーリー性を高めたり、見ている側の感情を動かしたりして、共感を呼ぶことにつながるのです。講義を受けて、今後の映像の見かたや作り方について考えさせられました。

「非言語表現(映像)の“読み書き”は21世紀のリテラシー」がまとめのメッセージでした。映像を用いて科学を文化に橋渡しすることのできるコミュニケーターになるためには「新しいリテラシー」が必要だと感じました。早岡先生、ありがとうございました。