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「専門人材と社会を結び、キャリアを支援する」12/3 林信長先生の講義レポート

2017.1.5

河合美典(2016年度 本科/学生)

今回の講師は、(株)アカリクの代表取締役社長の林信長先生です。(株)アカリクは、大学院生(修士/博士)の就職支援を主な事業内容とする会社です。林先生が(株)アカリクを立ち上げた当初、大学院生の就職活動状況は今と全く異なっていたと言います。多くの企業が採用したがるのは学部の新卒生。大学院生の多くは、教授やOB・OGの紹介で就職するか、アカデミアに残って研究を続けるという進路をとっていました。

しかし、現在は大学院生も学部生と同じように就職活動を行い、就職先では研究で培った能力を様々な形で発揮しています。このように状況が変化したのは、(株)アカリクの存在があったからだそうです。(株)アカリクの活動が、企業や学生の就職活動に対する常識を変えたと言えるでしょう。

求められる知的人材

 

民間企業で求められる知的人材の能力として、林先生は次のように挙げています。「科学技術一般に明るく、他方で社内の事業も理解できる。そこをつなぐことで事業の改善が提案できる。」というものです。

まさに大学院生は自身の研究活動を通して、科学技術に関する知識を身に付けている存在です。また、科学の本質として、「全ては仮説であり、常に反論可能である」ということが挙げられます。大学院生は研究活動を通して、常識を疑う“Critical Thinking”を日々行ってきました。そこから得られた能力は、事業の改善策を見出す上で大きな武器になります。このような点からも、大学院生は企業で活躍できる大きな可能性を秘めており、彼らと企業の橋渡しをするのが(株)アカリクの重要な使命であると言えます。

働く上で大切なこと

 

林先生は働く上で大切な姿勢を語ってくれました。「いかにリスクテイクできるかが大事。リスクテイクしないと価値は生まれないし、チャンスも生まれない。自分にリソースがある限り、失敗してもできるまでやり続けることが大切。数%の可能性があるなら、繰り返しやればいつかはできる。」(株)アカリク立ち上げ当初は、誰にも見向きされなかったと語る林先生の言葉は、重みがあると同時に、私たちを勇気づけてくれました。

私自身、就職活動を1年後に控えた中で、今回の講義を通して就職活動に対して前向きになれたと同時に、働く上でのヒントを沢山得ることができました。林先生、ありがとうございました。